ヤングサンデー創刊ラインナップにして北崎拓黎明期の名作!アクション俳優を目指す青年の成長を描く‼︎
作品情報
タイトル |
ヒーロー志願(2)【完結】 |
作者 |
北崎拓 |
出版社・掲載誌 |
小学館・ヤングサンデー |
刊行日 |
1988年6月5日 |
ジャンル |
恋愛、演劇 |
インデックス
- その13 夢、それぞれ
- その14 突入、KIDO STUNT CLUB
- その15 ひょっとして、ヤキモチ
- その16 秋風邪御用心
- その17 コドモ、オトナ
- その18 桜子ゆらゆら
- その19 英雄、は・つ・仕事
- その20 はつ仕事再び
- その21 ひたすらにA(キス)
- その22 オーディション
- その23 英雄・愛・混乱
- その24 キミの夢はボクの夢
主な登場人物
♤橘英雄(たちばな ひでお)
18歳、関東映画学院の学生、アクションヒーローを目指している
♡武藤桜子(むとう さくらこ)
19歳、女優志望、明るく人懐こいが幾つもの演技の顔を持つ
♤新井智(あらい さとし)
英雄の高校時代からの友人、映画監督志望
♡横河めぐむ(よこかわ めぐむ)
関東映画学院の生徒、脚本家志望
♡美香(みか)
ポルノ女優、シングルマザー
♤伊達(だて)
アクションスタント俳優、装甲戦機サバイバーの中の人
あらすじ
伊達の身を削ったスタントに衝撃を受けた英雄は彼が所属するスタント事務所に足を運びスタントマンとしての道を踏み出すことになる。一方で桜子はオーディションに落ち続け年齢的にも自分の夢に向かっていけるのか自信を無くしかけていた。
ポイント紹介
名もなき代役への挑戦
伊達の事務所を訪れた英雄は木戸社長の口八丁に乗せられてスタントマンとしての修行を積むことになる。アクションには少なからず自身のあった英雄だが命を張って主役の代わりをこなす仕事の本質を英雄はまだわかっていなかった。
タマゴ未満
伊達への対抗心から勝手にバイクでのアクションに挑戦した英雄だったが、案の定失敗してしまい怪我を負った上に伊達からもこっぴどく叱られてしまう。それよりも桜子に頭から未熟者扱いされた事が英雄にはとてもショックであった。
心が求めるのは・・
英雄と伊達、桜子は二人の間で心が揺れていた。
英雄は同じアパートの友人など周りを囲んでくれる人がいるのに対し、自分は一人ぼっちだと孤独を感じていた桜子は伊達とのデートで何気ない会話に自分が満たされていくのを感じていた。
初仕事
伊達の後押しもあり、スタントの初仕事を任された英雄だったがビルの4階から飛び降りる覚悟は容易ではなくこの仕事の恐ろしさを肌で感じるのであった。しかも英雄の隣に桜子の姿はなく、脚本家の助手をしていためぐむが彼の勇姿を見守っていた。
夢を追うもの、諦めるもの
桜子と疎遠になってしまったが英雄はアクションスタントとしてメキメキと実力を付け出していた。一方で桜子は女優になる夢を諦めた自分を慰める日々を送っていた。そんな時、俳優に転身した伊達のスタントを英雄が引き受けることになり・・・。
名セリフ3選
①『それでも・・その両方とも持ってないかもしれないけど・・ボクは・・ヒーローになりたいんだ・・』
自信と才能を併せ持つと評価している桜子の投げやりな姿を見た英雄の言葉。自信も才能もないけど情熱はあるといいたかったのだろう。
②『負けるのがこわいから別の道に逃げてる』
金や名声は欲しいが俳優業に行く勇気がないと語った伊達の言葉。英雄ほどピュアでも若くもない伊達の苦悩が窺える一言。
③『自分で自分についてる夢(ウソ)にだまされなくなってきた もう・・子供はおわりよね・・』
自信家の面影はなく儚く弱々しい桜子を心配した英雄に桜子が返した言葉。夢を現実にする力は自分にはないと悟った彼女の弱音はそのまま本音でもあった。
エピローグ
伊達主演の映画の列に並ぶ英雄とめぐむ
英雄は列の中に桜子を見かけた気がしたがそれ以上追うことはなかった
『子供のころから願いつづけていたものは、少し、かたちが変わったけどーー
それでも未来はーー
まだ、まだ、夢と希望で光り輝いてーーー
真っ白でーーー
なにもみえなかったーーー』
ヒーロー志願・完

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主な作者関連作品
- 「空色みーな」小学館・全5巻
- 「望郷戦士」小学館・全7巻 →記事を見る
- 「たとえばこんなラヴ・ソング」小学館・全6巻
- 「ふ・た・り」小学館・全6巻
- 「なぎさMe公認」小学館・全18巻
- 「クピドの悪戯ー虹玉ー」小学館・全7巻
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- 「さくらんぼシンドロームークピドの悪戯2ー」小学館・全11巻
- 「なんてっ探偵・アイドル」小学館・全18巻
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