ビターエンドロール―竜巳病院医療ソーシャルワーカーの記録― 全3巻(佐倉旬)【漫画あらすじ紹介&レビュー】

ビターエンドロール03医療・病院系
luck’o
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こんにちはLuck’oです

このコーナーは現蔵書3000冊弱、延べ通読冊数6000冊以上のLuck’oが読んだ作品のあらすじ紹介とレビューをしていくブログです

ひねくれものですので超メジャー作を読んでなかったり、「?」な作品を紹介したりしますがそこはご容赦くださいませwww

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※ご注意
このコーナーは大なり小なりのネタバレを含みます
ご自身の判断で閲覧いただくようお願いします

TheWorkData

【タイトル】
 ビターエンドロール 
【作者】
佐倉旬
作者のTwitter
【連載期間】
 2021〜2022 
【巻数】
全3巻
【掲載誌】
アフタヌーン

Story&Review&Character

最近は色々な医療漫画が出ていますがこの作品は「医療ソーシャルワーカー」という仕事がテーマになっています

「MSW・・・MedecalSocialWorker(医療ソーシャルワーカー)」とは、患者の病気やケガ、後遺症から起きる不安に寄り添う社会福祉の立場から患者を支援する医療従事者の事です

新卒の「犬飼(いぬかい)」はあらゆる面接に落ちまくりここ「清菖医療大学竜巳病院」へとたどり着きました(なんか病院に失礼)

落ちた主な原因は犬飼の涙腺が常人より遥かに緩い事でした

いや緩いどころではなくザルです!

幼少時は泣きすぎる余りいじめっ子にも引かれ、大学時代は面接で突然涙を流す奇行で落ちまくってしまいます



その上、身の上話を語れば父親が5歳の時に借金を残して蒸発し、女手ひとつで育ててくれた母も過労で血を吐きその時に助けてもらったMSWに憧れていたと話すと周りに引かれてしまいます(わかる!)

そんな犬飼は清菖医療大学竜巳病院MSWの先輩・「馬頭(ばとう)」の指導の下でソーシャルワーカーとしてデビューします

しかし現場に手取り足取り教えてくれる余裕はなく全てオンザジョブで慣れていくほかありません



右も左もわからず涙腺が尋常でないくらい弱い、そんな犬飼でしたが業務の中で疑問に思うことはズバズバと切り込んでいきます・・・言ってはならない相手とタイミングで(汗)

それに頭を抱えつつも馬頭は犬飼に仕事を与え実戦経験を積ませようと画策します



この作品では事故や怪我、治療などは既に終わった話です

一部長期治療のものもありますが基本的には事が起こった後に患者と一緒にこれからを考えていくのが目的となっています

主人公の犬飼は常人より遥かに涙腺が弱くそのせいで就職出来なかったり困難はありましたし、現場でもすぐ泣いて馬頭の怒りを買うこともありますが猫の手も借りたい現場に振り回されながらもよくついて行っている印象です

泣く=弱気というわけでもなさそうなんですよね

むしろ黙ってやり過ごせない感はあるんですが、どこか考えがズレているので変わり者扱いされてしまいます

(例・生活保護した患者がいてそれをバカにしている人がいる→貧困をテーマにした参考になる映画がある→その人(赤の他人)を突然映画に誘う)



犬飼の教育係の馬頭もかなりやり手の女性で、彼を時に厳しく時に更に厳しく導いてくれます(笑)

しかし医療ソーシャルワーカーという立場の難しさや限界もよく知っているので、考えなしに無茶をする犬飼に怒りながらも期待している部分はあるようです

その先に進むもとどまるも患者次第で優しく背中を押す仕事というのはかなり難しいですよね

医療の部分は勿論の事、社会福祉についても学べますしとても為になるし、いつ自分に起きてもおかしくない事だとも思いました



MSWとして駆け出し犬飼はまーまー患者に拒否されます(笑)

それは病院関係者とはいえ犬飼も1人の健常者です

何かと拒否反応が出るのは仕方ない事かもしれませんね

それでも患者に寄り添おうと馬頭のアドバイスなどを取り入れながら奮闘する姿は犬飼じゃなくても涙を誘いますね

病気だから何としても直すとか元に戻すじゃなくて今を立ち止まって今の事だけ考えてもいいって言葉は響きましたね

これはドラマ化しかありませんね!(要泣ける役者)



取り扱うテーマは「脳卒中」「アルコール依存症」「がんと生活保護」「潰瘍性大腸炎」「乳がん」「ヤングケアラー」「認知症」「ゴミ屋敷」「ホームレス」と結構身近といえば身近です

老人だけでなく働き盛りを襲う病気やその後遺症で苦しむ人が沢山いることがわかります



そんなネガティブな出会いの中で犬飼は自分に出来る事を探し、正解のない問いに向かい合っていきます

終りはないけど色々ある人生で少しでも良いエンドロールになるよう願い彼は今日も頑張ります

luck’o
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