
こんにちは Luck’oです
このコーナーは現蔵書2500冊以上、延べ通読冊数6000冊以上のLuck’oが超有名作品から知る人ぞ知るニッチな作品まで出し惜しみなく新刊レビューします
いい作品が見つかれば幸いです
今回紹介する新刊コミックは11/12発売の
「放課後のサロメ」1巻(星窪朱子)です

この作品は月刊アクションで連載されていて、テーマは「美術」です
美術といえば最近ではやはり「ブルーピリオド」が有名ですよね
あちらはチャラ男系の主人公でしたが、こちらは病弱系の主人公です(キリッ)
子供の頃から体が弱かった主人公は家に引きこもりがちで絵ばかり描いていました
ある日、学校で描いた絵が賞を取り周りにも褒められるとその快感がまた得たいと絵にのめりこんでいきます
そんな彼が高校で出会ったのは自分が持っていた絵の常識とはかけ離れた感性と才能を持った少女でした
その出会いが彼の絵との向き合い方を変えていこうとしていました・・・
ちなみに「サロメ」とは新約聖書の中に登場する悪女の事で古くから多くの絵画のモデルになっている人物のこと・・だと思います
こんな人におススメ!
この漫画はこんな人にオススメです!
・美術系漫画が好きな人
・天才(奇才?)が登場する漫画が好きな人
・自分の新しい扉を開けたい人
1巻の見所は「天才に翻弄される優等生」です
あらすじ紹介
大阪府立芸術高等学校
喜多蓮二は美術科のクラスではちょっとした有名人であった
技術試験一位、その実績だけでも周りの人間は一目置いてくれたが弛まぬ努力の賜物で学科でも教師と遜色ない知識を有していた
「評価とかは別に気にしていない」
そううそぶく蓮二の心の内は実は褒めてほしい気持ちで一杯であった
子供の頃から体の弱かった蓮二は学校や授業をとかく休みがちであった
その為、家にこもって絵を描く機会が多かったがある時学校で描いた絵が賞を取り周りに褒められると俄然絵の世界にのめり込んでいった
もっと褒めてもらうために・・
努力の甲斐もあり入学早々から現在の地位を得られた蓮二の前にある女性が現れる
ーー林原ナオミーー
家の事情でしばらく休んでいた新入生はその見た目もあり一躍人気者となった
しかし、蓮二の心を掴んだのはその容姿や出自ではなく純然たる絵の才能であった
人物スケッチでナオミとペアになった蓮二は自分の番を終えナオミの為にモデルをしていると彼女はおもむろに画用紙を床に置き這いつくばるようにしてスケッチを描き始める
その姿勢だけでも驚くのに更に動きながら周りにぶつかっても全く画用紙から目を逸らさず恐ろしい集中力で蓮二のスケッチを進めていった
その衝撃で筆がブレてしまい不必要な線が入ったスケッチを彼女は満足そうに見ていた
周囲の生徒はその線をもったいないと言ったが彼女の口から飛び出してきたのはいつも自分が口にしている言葉と同じものであった
「私 評価されたくて描いているわけじゃないから 自分のために描いてるから」
同じ言葉なのにデッサンに向かう姿勢を見ていた蓮二は自分の言葉が薄っぺらいものに感じて無意識に自分のデッサンを彼女から隠してしまっていた
今の自分を失いたくない蓮二だったが、ナオミと出会った事でその足元が崩れていくかのように自分の概念がどんどん剥がされていき新しい自分がその下に見え隠れしていた
果たしてそれは本当の自分なのか?
感想
最近流行り(?)美術ものです!
今作の主人公蓮二は褒めてほしい、人気者でいたいという気持ちを持って努力を重ねてきた青年です
もちろん悪い事ではありませんよ、それ相応の努力を重ねてのものですからね
でも、そこに強烈な個性を持ったナオミが登場する事で人気者でいたいという薄っぺらい蓮二の欲望は消し飛んでしまい新しい価値観と向かい合う事になります
ネガティブ系主人公と天然系ヒロインの芸術ドラマの開幕です
最初、蓮二は屁理屈をこねてナオミを自分のコントロール下に置こうと試みます
しかしその時々に見せる新しい発想に触れるうちに蓮二の中にも変化が訪れようとしていました
自分は何の為に絵を描いているのか
見栄や虚勢を切り捨てて絵と向かい合った時に見えた世界は、果たして蓮二をどう変えていくのでしょうか?
そしてナオミは一体何者なのか?
まだまだ物語は始まったばかりです
これからの展開に期待が膨らむ作品となっています
恋愛やバトルに飽きたら芸術をどうぞ

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ところで
みなさんはどんな芸術が好きですか?

僕は魚拓(??)です!(ビシッ)
その後おいしくいただきます
ではまた次回の新刊で!
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