第26回 コースケ「GANGSTA.」を読む!

GANGSTA08 バトル・アクション
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こんにちは
湖面をたゆたう漫画好きLuckoです

このブログではいい年した漫画好き(汗)のボクが、これまでの漫画遍歴で好きだった漫画や作家さんの作品を中心にあらすじやキャラクターを簡単に紹介しつつレビューしていきます

完全に個人の独断と偏見ですのでその辺はご容赦ください

あとネタバレも含みますので注意してくださいね

今回ご紹介するのはコースケ「GANGSTA.です

作品のタイトルは知っていたのですが入りは最近アニメを見たからです
途中までいいクオリティだったんですが・・・じゃあ原作を読もう!って感じです(笑)
2011年から連載が始まって2018年に8巻が出ていますが完結にはなってないのかな?
取り敢えず読んで行きますね!

作品概要

【作品名】
 GANGSTA. 
【作者】
コースケ
【連載期間】
 2011〜 
【巻数】
既刊8巻
(2024.3現在)
【掲載誌】
 月刊コミック@バンチ 

月刊コミックバンチ
【ジャンル】
 バイオレンス・アクション 

作品紹介

この作品は「ギャング」「抗争」「バトル」などのアクション要素と「人種・人権問題」「権力闘争」「人間ドラマ」などの入り組んだサスペンス要素が絡み合っています
大人な雰囲気と大人の事情がふんだんに盛り込まれ、残忍さやグロさもある子供にはお勧め出来ない作品です(笑)



まず舞台となるのはギャングやアウトローがひしめく町「エルガストルム」
東西南北を「4ゲート市」に囲まれた孤立状態な町である反面、治外法権的な要素も多く治安は「四大父(よんだいふ)」という組織によって守られて(?)いました
・・なんか「4」多い・・
ちなみに四大父を構成するのは「クリスチアーノ」「モンロー」「コルシュカ」の3大マフィアと「黄昏種傭兵組合(バウルクレイ・ギルド)」という組織です



まずはストーリーの中で一番の肝となる「黄昏種(トワイライツ)」というワードに触れておかないと話がわかりにくいので説明しておきます
黄昏種と言うのは戦争が産み出した人種で「セレブレ」という薬品によって強化された人間です
概ね短命でセレブレを定期的に摂取しないと死んだり暴走したりします
人権は・・基本的にありませんが、エルガストルム内には黄昏種の人権を守る「三原則」と呼ばれるものが存在しています



ちなみに三原則とは、

第一条 – 黄昏種はその意思で、人間に危害を加えてはならない。またその危惧を看過することによって、人間に危害を及ぼし、全ての均衡を崩してはならない。

第二条 – 黄昏種は人間に与えられた命令に服従しなければならない。ただし与えられた命令が第一条に反するときはこの限りではない。

第三条 – 黄昏種は、第一条及び、第二条を反するおそれのない限り、自己を守らなければならない


というものです



これをちゃんと守っていればエルガストルム内で黄昏種は安全という訳です
それ以外のバイオレンス要素満載の都市ではありますが(笑)
エルガストルムは黄昏種を閉じ込める形で作られた町でもあり、外には黄昏種排斥を訴える「健常者(ノーマル)」で溢れています
あと黄昏種は強力な身体能力と引き換えに「代償」と呼ばれる何かしらの疎外要素を持っています
と言う前知識を得た上で本編に入って行きましょう!



主人公は町の便利屋「ウォリック・アルカンジェロ」とその相棒「ニコラス・ブラウン」
ちょっとしたお使いから人殺しまで頼まれれば何でもやります
ウォリックは金髪長身のイケメンで、左目に眼帯をしています
本業は「ジゴロ」で町の人妻からオカマまで幅広く商売をしていました
ニコラス(通称ニック)は黄昏種で代償により耳が聞こえずいつも日本刀を帯刀しています
黒髪で目つきは悪くコミュニケーションは基本手話を活用しますがニック自身は読唇で相手の言葉は理解できます



健常者のウォリックと黄昏種のニックのペアが町の騒動に巻き込まれていく展開ですね
ちなみに黄昏種は「タグ付き」と呼ばれ彼らの実力に応じてSからEまでのタグを首から下げています
ぶっちゃけアウトローひしめく町なので黄昏種に限らず娼婦やギャングなど札付きはいくらでもいるんですが、その中でも黄昏種は別格に蔑まれてます(チーン)



そんな怪しい町で便利屋をする2人が警察からの依頼(⁉)で「バリー・アボット」というチンピラを始末し彼に所有されていた娼婦「アレックス・ベネデット」を引き取る所から物語は動き始めます



ウォリック、ニック、アレックスが揃った所で明るく楽しい何でも屋稼業の日常を描く・・なんて楽しい展開ではなく3人は否が応でもエルガストルムの厳しい抗争に巻き込まれて行きます
四大父はエルガストルムの治安を維持しているとはいえ基本マフィアで権力争いの中枢でもあります
お互いが牽制し合いながら寝首をかく機会を伺っているのは間違いありません
ウォリックはジゴロらしく一見軽薄な印象を持つキャラですが、ニックやアレックスなど「身内」を守る意識は高くエルガストルムのような汚れた町で生き抜いていく処世術も身に付けています

一方でニックは戦う事しか知らない人物で身体と命を張って生きる術しか知りません
そんな2人の間で恋愛・・とはならず複雑な感情で庇護されるアレックスと三者三様に事情アリな立ち位置になっています



相反する謎な関係の2人は何者なのか?
その素性は途中の過去編で語られます
ウォリックは名門アルカンジェロ家の次男ながら「妾腹」という立場上、正当な扱いを受けてはいませんでした
そこに彼の護衛として当てがわれたのがニックです
ニックも黄昏種で耳が聞こえない事から傭兵部隊では真っ当に扱われておらず、いつの間にかウォリックはシンパシーを感じるようになっていました
年が近いのも幸いしたのでしょう



ウォリックは度々父親から八つ当たりの暴力を受けていました
ある日度を越した暴力で左目を傷つけられると、ウォリックはニックに教えて来た手話の中で使ってはいけないものを使ってしまいます
「殺せ」

この結果、ニックはアルカンジェロに関わる全ての人間を殺し自分も死のうとします
それを止めたウォリックは主従関係として彼に死ぬことを許しませんでした
そして今に至る・・・って訳ですね
いわゆる22年前に起こった「アルカンジェロ一家惨殺・拉致事件」の当事者なんですが、今は仲良くやってるみたいです(笑)



ストーリーは軽い(?)マフィアの抗争からエルガストルム内の黄昏種を狙った「黄昏種殺し」へと展開していきます
そこでウォリック達の脇を固める人物が登場します

「チャド・アドキンス警部」とその部下「コーディ・バルフォア」
チャド警部はウォリックと親交があるようで警察で表ざたに扱えない依頼をよこしてきます
持ちつ持たれつってところでしょうか?

「ヨエルばあちゃん」
昔ながらの煙草屋のおばちゃんでたまにチンピラ退治の仕事をくれます
長くこの町で生きているだけあって訳知りな感じです

・町医者「テオ先生」とその娘で看護師の「ニナ」
腕は確かながら大きな組織には属さず中立を保っている人物です
一見クールな人物ですが家の鍵を無くしたりとお茶目な一面もありますし、左手の薬指と小指がないのはやはり町の争いに巻き込まれたからなんでしょうか?



町の事件に絡めながら四大父の存在も徐々に明らかになって行きます

まず登場するのが「モンローファミリー」
「ダニエル・モンロー」が総代で一時期はニックの世話もしていました
ここにはウォリック以外にニックを良く知る補佐役の「マイルズ・マイヤー」、若頭的存在の「ディエゴ・モンテンス」、警護の「ヤン」&黄昏種の「デリコ」と比較的味方寄りの存在が多くいます
唯一新入りの「イヴァン・グラジエフ」がちょっと怪しい雰囲気出してますね



次にマフィアでありながら亡き父の遺志を継ぎ黄昏種保護に努めるクリスチアーノファミリーのトップ「ロレッタ・クリスチアーノ・アモーディオ(14)」
14歳でマフィアのトップって勇ましい・・
脇を固める幹部は「マルコ・アドリアーノ」と娼館BASTARDの支配人「ガラハッド・ウーフー」
ロレッタは「夜会」と称したイベントで戦闘能力の低い黄昏種を積極的に保護していました
一見未熟な当主を実力派幹部がサポートする構図ですが、ファミリーの命や沽券に関わる決断はロレッタがバシッと採決していきます
一番ファミリーファーストな人物ではないでしょうか?



そしてコルシュカファミリーの首領「ウラノス・コルシュカ」
彼はわかりやすいくらいの「黄昏種嫌い」です
黄昏種擁護のモンローやロレッタと一線を画しています



最後はマフィアではない組織「黄昏種傭兵組合(バウルクレイ・ギルド)」
名前どおり黄昏種を束ねる組織でボスの「サー・パウルクレイ」はならず者の黄昏種を束ねるだけあって戦闘力高そうな高身長・筋肉質な女性です
幹部兼愛人(?)の「ジンジャー」はなんと「S級」の戦闘力を持っている色んな意味で侮れない組織です(汗)



簡潔にまとめると四大父の立ち位置は

「黄昏種傭兵組合」→傭兵黄昏種の派遣

「コルシュカファミリー」→武器取引と風俗

「モンローファミリー」→組合に属さない黄昏種の援助と商業

「クリスチアーノファミリー」→セレブレの流通


となっています
お互いの寝首は狙いつつもエルガストルムの均衡を保つ為の補完関係にもなっている複雑な利権構造です



・・・ここまでが大枠の説明ですかね・・・(長っ!!!)



本題はクリスチアーノの夜会を「狩猟者(ハンター)」「エリカ」「ミハイル」が襲撃した所から大きく動き始めます
狩猟者を指示するのは(やっぱり)コルシュカです
彼は15年前にエルガストルムを襲撃し破壊の限りを尽くした「第二(フタロイ)駆逐隊」の後継部隊「第三駆逐隊(トレーチィ・エスミーニツ)」を使って更なる混乱をもたらします
駆逐隊とは「健常者(ノーマル)」でありながらセレブレによって超人的な力を引き出せる「抗セレブレ体質」の健常者で構成された部隊です

メンバーは5人で、

「ストライカー」第二駆逐隊にも所属、褐色・刺青のヤバそうな奴

「ベレッタ」第二駆逐隊にも所属、ボブカットの美人、喫煙者

「シグ」金髪・ツインテ・眼帯・ソバカスで斧を振り回す

「コルト」ナイフ二刀流・無口っぽい

「エミリオ・ベネデット」爆弾使い、アレックスの生き別れた弟





ここでわかってきたのが

・エリカはデリコの生き別れた妹

・エミリオはアレックスの生き別れた弟


・マルコは元「第二駆逐隊」、なのでストライカー&ベレッタに粘着されてる





複雑な人間関係が絡み合ってきました
そしてなにより大きな展開が・・・主人公2人蚊帳の外!!!(ドーン)
ほぼマルコ中心のストーリーになって行きますが、そのマルコもベレッタに拉致された恋人でヨエルばあちゃんの孫「コンスタンス・ラヴォー(愛称・コニー)」を助けようとして2人共死んでしまします
ぶっちゃけ後半はかなりの鬱展開です



第三駆逐隊の登場でエルガストルムはパニック状態!
そこで判明したこの騒動の黒幕!!
コルシュカではなくて実はモンローだったあああぁぁぁぁぁぁ!!!!
まぁ好々爺キャラは最後に本性出す物です(笑)



カオスなエルガストルムは実質「モンロー・コルシュカvsクリスチアーノ・傭兵組合」
って図式が近いのですが、モンロー個人プレイなのでファミリーは中立ですかね?
バタバタ倒れていく主要キャラ達!!
レベルオーバーな戦闘で虫の息のニックと、モンローとの義理人情関係を裏切って残忍キャラに方向性を振り切ったウォリック
序盤の大人な雰囲気はどこへやら??段々と残忍な展開目白押しで完全にバイオレンス要素がメインになりつつあります
黄昏種の特質上ニックも死にそうな気がするしエリカ&デリコ、エミリオ&アレックスの生き別れコンビもハッピーエンドとは限らないですよね(多分)



何よりも気がかりなのは・・・
2018年から新刊出てないんですけど!!!!
どうなってるの??
とりあえず新刊とアニメの続編を気長に待つとしましょう!



9巻に続く!
※次回更新はコミックが出た時点でやろうと思います!


luck’o
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