【クラシック】第9回 CLAMP「聖伝-RG VEDA-」を読む!

聖伝-RG VEDA-01 SF・ファンタジー
luck’o
luck’o

こんにちは
湖面をたゆたう漫画好きLuckoです

このブログではいい年した漫画好き(汗)のボクが、これまでの漫画遍歴で好きだった漫画や作家さんの作品を中心にあらすじやキャラクターを簡単に紹介しつつレビューしていきます

完全に個人の独断と偏見ですのでその辺はご容赦ください

あとネタバレも含みますので注意してくださいね

聖伝-RG VEDA-はCLAMP先生のメジャーデビュー作にもかかわらずカードキャプターさくらちょびっツなどのメディア化された作品に比べ影が薄いですが、同人での実績十分とは言えデビュー作でこれほどの内容と美麗な絵柄というクオリティの高さは筆舌に尽くしがたい!!

もうちょっと光が当たってもいいのでは⁉と思わずにはいられません!
特に近年のファンには是非読んでもらってCLAMP作品の「(闇の)深さ」を知って欲しいですね!

作品概要は以下の通りです

作品概要

【作品名】
 聖伝-RG VEDA- 
【作者】
CLAMP
【連載期間】
 1990〜1996 
【巻数】
全10巻
【掲載誌】
月刊ウイングス

作品紹介

天界の理を覆すリベンジストーリー

この漫画は天界最強の一族を率いる「夜叉王(やしゃおう)」が呪われし一族の末裔「阿修羅(あしゅら)」と出会う所から始まります
それを理由に夜叉王は300年天界を統治する天帝「帝釈天(たいしゃくてん)」から謀反の疑いをかけられ一族を滅ぼされてしまいます
阿修羅を連れ逃避行を続ける夜叉王は自分と同じ境遇で天帝を倒す存在として選ばれた「六星」を探しながら一族の無念を晴らす旅を続けるのでした



基本的には悪政を強いる天帝に滅ぼされた者達のリベンジストーリーなのでかなり鬱な展開も沢山あります
その中で夜叉王と阿修羅の親子ほどに歳の離れた擬似親子的な触れ合いにホッコリしたり、敵か味方かわからない謎のおちゃらけお兄さん「孔雀(くじゃく)」の存在がちょっとした緩衝材になっています

天帝を討つ存在「六星」

夜叉王は友人で天帝付きの占星術師・「九曜(くよう)」の占いに従い「六星」を探す旅に出ます
六星が揃う事で天帝の悪政を脅かす事が出来るからです
夜叉王、阿修羅に続く六星は以下の通り

「蘇摩(そうま)」
薬師の一族、「蘇摩伝」という特殊な技能を持つ為帝釈天に一族を滅ぼされる

「龍王(りゅうおう)」
水を操る一族、亡き母を継いだ若き王

「迦楼羅王(かるらおう)」
南の武神将、天空城に住む一族、妹で歌姫の「迦陵頻伽(かりょうびんが)」を帝釈天に殺される



・・・あと1人??それは・・・秘密です!!

天帝軍

六星の占いはもちろん天帝の耳にも入っています
四方将軍(南の「増長天(ぞうちょうてん)」・西の「広目天(こうもくてん)」・北の「毘沙門天(びしゃもんてん)」・東の「持国天(じこくてん)/空席」が追撃してきます
特に天帝の腹心・毘沙門天と出世欲の塊・広目天は粘着質なくらい夜叉王を追いかけて来ます(汗)
広目天だけは直属の部下・西方五天を夜叉王にけしかけますが大した足止めにならないまま全滅します(笑)

その他の敵

旅に敵は付き物(?)です
まずは一族再興を目論む落ちぶれ神様「倶摩羅天(くまらてん)」が邪魔してきます
でも彼を諫める妻「迦羅(かーら)」は阿修羅の母「舎脂(しゃし)」の実姉で少し阿修羅の出生にまつわる話が出てきます
お次は夜叉王幼馴染「愛染明王(あいぜんみょうおう)」登場!
帝釈天謀反の際逃げ延びた地で魔物に襲われその姿を奪われてしまいました
幼い面影のまま魔物に堕ちた姿に夜叉王の刃も鋭さを失います

夜叉王と阿修羅と家族

一族を帝釈天に滅ぼされた夜叉王でしたが、彼には一族を兄に任せ野に下った弟「羅刹(らせつ)」がいました
・・・・合わせる顔ないですよね・・・
その唯一の血縁も和解後広目天に殺されてしまいます
阿修羅も迦羅を亡くした事で唯一の肉親は母親の舎脂しかいないのですが・・・この女・・相当な毒親なんです
そもそも天界随一の武神だった夜叉王から謀反を起こした帝釈天に鞍替えした時点で相当なタマですが、今は帝釈天との間に出来た息子「天王(てんおう)」を溺愛しており阿修羅はなかった事にされています

鍵を握るのは乾闥婆王??

夜叉王の幼馴染にして蘇摩の親友
天帝付きの楽師で浮遊城・乾陀羅闍(ガンダラージャ)の主
そして東方将軍・持国天の娘して六星最後の1人・・・
ここまで両軍に食い込んでいる人物は彼女しかいませんよね
しかも天王に想いを寄せられ広目天の娘に敵視されている・・主人公以上に存在感ある!!

最後は総力戦

最後は六星のうち5人を揃えた夜叉王と四方将軍を従えた(広目天はその前に死亡)帝釈天との総力戦になります
夜叉王と毘沙門天、迦楼羅王と増長天の元上司と部下対決!
蘇摩と乾闥婆王の親友対決!
そして阿修羅は暴走して敵味方構わず凶刃を振りまくる!!龍王もその犠牲に⁉
もう誰が生き残ってもおかしくない乱戦状態に突入しますが、ここまで非情な敵として君臨してきた天帝軍それぞれの思惑も明らかになり権力闘争を超えた人間ドラマが濃厚に表現されていきます
誰の生きざまに共感するかはあなた次第!!



今も継続される美麗な画力と濃厚な人間ドラマを仏教神様ベースで楽しめる逸品となっています
これにて「聖伝-RG VEDA-」読了です!


luck’o
luck’o

試し読みはこちらから↓↓

紹介中の作者関連記事

コメント

タイトルとURLをコピーしました