アオアシ(小林有吾)【漫画あらすじ紹介&レビュー】

アオアシ29スポーツ
Luck'o
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こんにちは Luck’oです

このコーナーは現蔵書3000冊弱、延べ通読冊数6000冊以上のLuck’oが読んだ作品のあらすじ紹介とレビューをしていくブログです

ひねくれものですので超メジャー作を読んでなかったり、「?」な作品を紹介したりしますがそこはご容赦くださいませwww

カテゴリは大きく分けて「連載中」「完結」「クラシック(主に2000年より前)」に分かれます
長編は切りのいい所で逐次UPする場合があります
ぜひ気になった作品はチェックしてみて下さい
皆さんの漫画ライフを広げる一助になれば幸いです

皆さんのオススメも随時募集中です
問い合わせフォームから未知の良作を教えて下さいね

※ご注意
このコーナーは大なり小なりのネタバレを含みます
ご自身の判断で閲覧いただくようお願いします

TheWorkData

【作品名】
 アオアシ 
【作者】
小林有吾
【連載期間】
 2015 
【巻数】
1〜29巻
【掲載誌】
ビッグコミックスピリッツ

最新刊・29巻(2022/8/30発売)

葦人のトップ練習二日目

早朝の紙面を飾ったのはFW出口のレバークーゼン移籍と司馬の引退報道でした

当然の如く内外問わずザワつく練習グランドで司馬が見た物は・・ピッチで熟睡する葦人でした(⁉)



しかし驚いたのはその肝っ玉だけではなく、昨日全く付いて来れなかったパスにいきなり反応して見せた事でした

それに留まらず遠慮なしに意見をぶつけて来る葦人にトップチームの雰囲気は悪くなる所か活気を増していきます



かつてルーキーの時点で司馬に意見をぶつけて来たのは3人だけ

福田、出口そして栗林・・

どいつも世界へ出る器を持った選手でしたが今回のルーキーはちょっと毛並みが違いました



そんな葦人の姿勢に触発された遊馬は練習後にイメトレで自分のプレーを精査しますが、偶然通りかかった出口に「嗅覚」のFWでいいと後押しされます



迎えた練習三日目

最終節直前に紅白戦を組んだガルージャはまだ最後のメンバーを決めかねていました

同日に行われるユースの高円宮杯決勝の情報をシャットアウトし葦人は全霊を賭してプロへの扉に手を掛けます

引退を決意した司馬との間に新しい化学反応は起こるのか⁉

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試し読みはこちらから↓↓

Story&Review&Character

1巻

〈上京~入団試験(セレクション)〉

主人公は愛媛に住むサッカー大好き中学生「青井葦人(あおい あしと)」です

家族構成は兄「瞬(しゅん)」と母親の3人家族

性格はしっかりワガママでプレースタイルにもそれが現れ今までどこのチームに入っても上手く行きませんでした

しかし唯一彼を受け入れてくれた中学のサッカー部最後の試合で葦人は見せます!

・・・頭突きを・・・(チーン)



相手の挑発に乗ったのはいけない事なのですが、家族を馬鹿にされて怒った葦人は決して悪くないと思います

連載お疲れさまでした・・ではなく、そのプレーを見ていた東京シティ・エスペリオンFCユース監督「福田達也(ふくだ たつや)」の目に留まり東京でセレクションを受ける事になりました



福田は元日本代表の選手でスペインでも成功を掴みかけましたが、大ケガで現役を引退した経歴をもつ地元出身の有名人でした(葦人は知りませんでしたが)

そんな福田が注目したのはポジショニングで試合中なぜか彼の元にはボールが集まっていた事実です

実は葦人にはフィールドを俯瞰して見る能力が備わっていましたが本人はまだ自覚していません

さあいざ東京へGO!



セレクションでは実力的に格上の選手たちと競い合いますが、今まで自分勝手にプレーして来た葦人は速攻で落第候補に昇ります

ちょっと頭を冷やし最後のミニゲームに臨むと、そこでアシストを記録し最後の11人に残る事が出来ました



そんな葦人には1つの大きな(?)出会いがありました

それは福田監督の義理の妹「一条花(いちじょう はな)」との出会いで、これ以降彼女から応援や食事のアドバイスなどピッチ外で支えてもらう事になります(注:まだ恋ではない!)

2〜3巻

〈入団試験 vsエスペリオンユース〉

最終試験の相手は何とエスペリオンユース

ぶっちゃけ中学生vs高校生です

あ・・早速心が折れる音が聞こえる・・



でも葦人はガンガン行きます

序盤は想定以上にもたつきを見せるユースでしたが、あるタイミング境に動きがピリッとしてきます

どうやらプレーのすり合わせをしていたようで、歯車が噛み合いだしたユースは面白いように得点を重ねていきます

・・またポキポキ音が聞こえる・・・

度肝は抜かれても凹まない葦人をロックオンしたのは1年の「阿久津渚(あくつ なぎさ)」でした

昨年唯一のセレクション合格者にして性格最悪男に付け狙われた葦人の心も遂に折れそうになりますが、背中を押してくれた兄や母の事を思い出しやり切ると誓いを新たにします

4〜5巻

〈ユースBチーム〉

 見事合格を勝ち取った葦人は、同じく合格した「橘総一朗(たちばな そういちろう)」「大友栄作(おおとも えいさく)」と共に選手寮に入寮します

葦人達は同室で唯一のスカウト生にしてバリバリのヤンキー「冨樫慶司(とがし けいじ)」やジュニアユース上がりの選手たちと「Bチーム」からのスタートを切ります



しかし早速大きな壁にぶつかります

感性でプレーする葦人は「個人戦術」としての自分のタスクすらこなせずフィールドから弾かれてしまいます

特にBチームコーチ「伊達望(だて のぞみ)」とジュニア上がりの「朝利マーチス淳(あさり まーちす じゅん)」「黒田勘平(くろだ かんぺい)」の冷たい目ときたら・・・



その上阿久津にもまた絡まれてテンション激落ちの葦人が行ったのは「現実」を見る事でした

苦しい家計の中でユースに行かせてくれた母親に「現実」にかかるお金の話を聞き、伊達には技術的に足りない「現実」を変える為に指導を仰ぎます

まずは基礎中の基礎「止めて蹴る」に取り組む葦人は、橘・大友・冨樫の助けを得てようやくスタートラインに立ちます

6巻

〈都道府県リーグ〉

ユースAチームとの合同練習で朝利、黒田との溝をガッツリ深めたまま葦人は高校生になりました

迎えたオフではチームメイトが地元に帰っていく中、ぼっちの葦人は花につかまり学校見物に向かいますが、途中で花を怒らせ(助走つきの)ドロップキックを食らってイベント終了を迎えます



大友や冨樫まで加わり不協和音バリバリのまま「都道府県リーグ」の試合を迎えなぜか葦人はスタメンを言い渡されます

試合になれば不仲の影響なんて吹っ飛ぶ・・・わけもなく、前半を0ー3で折り返し後がなくなります

すると試合中の動きを「自分」から広げる事で黒田や朝利のプレー意図が徐々にわかり始めます

3人単位で動きを形成するサッカーの基本「トライアングル」を習得する事で相手の考えが明確になり、目で意思疎通する「アイコンタクト」、更にはフィールドを俯瞰できるスキルを駆使して見えた世界は今までと大きく違っていました



その葦人に更なる刺激を与えたのはエスペリオンユースの至宝「栗林晴久(くりばやし はるひさ)」でした

16歳でJ1デビューを果たした栗林はその実力をいかんなく発揮し葦人に大きな印象を残します



この辺りからエスペリオンの大スポンサー令嬢「海堂杏里(かいどう あんり)」が登場し、葦人に注目してきます

彼女はサッカーや戦術にかなり詳しく技術的なアドバイスを葦人に送りますが、花と恋のライバルになるのかはまだ不明・・・

7〜8巻

〈コンバート〉

Aチームでの怪我人発生によって朝利と黒田が一時的な昇格チャンスを手にする中、葦人は福田に呼び出され左サイドバックへのコンバートを告げられます

FWと得点に軒並みならぬこだわりを見せる葦人は固辞しますが、ユースにおける選択肢は「やる」「やめる」しかありませんでした



花に背中を押された葦人はDFの先輩である冨樫と浅利から基本の「絞る」動きを教えられます

しかし知っていると出来るのは別物で、紅白戦で数少ないDF専門家「竹島(たけしま)」から激しい叱責を受けます

SBとして活路を見出したい葦人は栗林の「ある動き」に注目し練習に取り組みます

その考えを勧めた杏里からも練習の指導を受けますが、それを花に見られてしまい・・・



ベンチ外が続く状況でようやく気持ちが上向き始めた葦人とは逆にエスペリオンユースBチームは目下東京都リーグに下位を爆走中でした

一番の原因は得点力不足でしたが、怪我明けで一時的に昨季プリンスリーグの得点王でユース主将の「義経健太(よしつね けんた)」が参加する試合で葦人は初スタメンを言い渡されます

守備だけで手一杯の葦人でしたが、後半に入り望コーチから攻撃の指示を受けると義経・大友とトライアングルを構成しアシストを決めますが輝いたのはこの一瞬のみでした

9〜11巻

〈vs東京武蔵野ユース〉

東京都リーグの首位を走るのは橘の古巣である東京武蔵野ユース

そこにはセレクションで一緒だった「金田晃教(かねだ あきのり)」「中野淳之介(なかの じゅんのすけ)」が所属しており因縁の対決となってしまいます



それでなくても絶賛不仲中の冨樫・竹島のCBコンビ、不調でスタメン辞退の橘、Aチーム差し戻しの朝利と黒田に未熟なSB葦人とバラバラのチーム状況に不安しかありませんでした



そんなBチームに望コーチが与えた戦術は「ダイレクトプレー」

ハイプレスが主軸の武蔵野に対しては有効な戦術だったが、ポゼッションを旨とするエスペリオンで異例の戦術は時間経過と共に迷いをもたらして行きます



葦人も光るプレーを見せて攻撃のリズムを作りますが、金田のエスペリオンに対する執念は連携の歯車を食わせていきます

中でもCBコンビの連携が全く取れないまま前半を2ー1で折り返すのは痛恨でした

しかし望コーチの揺るがぬ信頼に応えたいメンバーは、小さなブライドを捨てピッチで各々が出来る最善を模索し始めます



葦人も福田のアドバイスと花の檄を受けてピッチで躍動します

これまで以上に全体が見えるようになると、敵も味方も面白いくらい葦人の思い通りに動いてくれます

葦人が斜めに走る「ダイアゴナルラン」を活用し混乱する武蔵野に、エスペリオンは容赦ない攻撃を仕掛け見事に逆転勝利をおさめます

12巻

〈Aチーム〉

武蔵野戦での活躍が認められた葦人・黒田・大友・冨樫は晴れてAチームに昇格します

しかも日数限定でトップに帯同している栗林まで加入する大きなおまけ付きでした・・・が、それどころではありません!



土砂降りの中偶然会った花に葦人は昇格を報告するとなんとハグで祝福(?)してくれます

しかも降りやまない雨を屋根付きベンチでやり過ごしていると、福田話で盛り上がり葦人が花の応援を要求するとおでこにチューが・・・⁉(注:恋ではない?)



そして始まったAチーム練習で4人は地獄を見る事になります

日々Bチームで積み上げてきたものが何の役にも立たずハイレベルな練習に翻弄されてしまいます

キリキリマイとはまさにこの事!



しかし葦人は特訓し続けて来た「首振り」を活用しパス練習に食らいついていきます

主力のように思考を昇華し考えずに動く技術の体得を急ぎます

13巻

〈vs柏大商業高校〉

Aチームが参加するプリンスリーグの対柏大商業高校のベンチメンバーになぜか選ばれた葦人・・

それでもユーストップレベルのプレーを目の当たりにする機会に恵まれ嬉々としていたが、葦人が相手チームから感じたのは「殺気」でした

高校サッカーがクラブユースへ向ける敵意は想像を絶するものでしたが、それをいとも簡単にやり過ごすエスペリオンのパイセン達はさすがの一言でした



しかし左サイドバックの「中村平(なかむら たいら)」が負傷すると状況は一変します

後半スタートから交代を命じられた葦人は相手に取って文字通りの「穴」でした

その状況をほくそ笑むCBの阿久津にキレたのは意外にも福田監督で、葦人のコーチングをサボって嫌がらせしていた阿久津はメッチャ怒られました(笑)



阿久津の指示で葦人を驚かせたのは守備を「L字型」にすることで安定感が増していく事でした

地味なポジショニングへの腐心が守備を安定させていると初めて知ります



更に栗林投入で試合の趨勢は決しますが、彼が求めるイメージに葦人と阿久津が付いて行ったのは大きな収穫でした

14巻

〈冨樫〉

Aチームでのわずかな手応えを元に集中を高める葦人に対し、冨樫が緩慢なプレーを福田に咎められてしまいます

すると冨樫は無意識に下と思っていた葦人に教えを請い、Bチーム勢を拉致し深夜の特訓に精を出し始めます

それを見た福田が限定的に直接指導を行うと、エスペリオンの弱点とも呼べるサブの底上げに大きな意義を見出していきます

15〜16巻

〈vs東京VANS〉

プレミアリーグも佳境を迎えた頃合いで間が悪くU-18遠征に義経・「山田豊(やまだ ゆたか)」「高杉榮太(たかすぎ えいた)」そして阿久津が選ばれ離脱してしまうピンチに!

本来なら選ばれる筈の「桐木曜一(きりき よういち)」を主将に据え福田に勝ち点「3」を厳命されたチームは東京VANS戦に臨みます



急遽昇格した竹島・朝利・橘を加え1.5軍の様相を呈するエスオペリオンでしたが、夜練の効果を発揮しプリンスリーグでも一定の力を示していきます

横の連携が安定した事を見計らってGK「秋山円心(あきやま えんしん)」とボランチ「小早川(小早川)」も加えたコンビネーションでDF陣が団結し後半に臨みますが、攻撃の要である桐木が大ブレーキ!



代表から外れ1人よがりなプレーを続ける桐木に、福田監督は大友を投入し負担の軽減と責任のあるエゴを桐木に求めます

すると自身の役割をようやく理解した桐木のアシストで先制し、乗っている葦人がダメ押しのゴールを決めて勝利します

17巻

〈先輩と母〉

主力を欠いたエスペリオンは連勝を飾り、代表組も順調な成果を見せて合流

更にユースは義経・山田・「志村京(しむら きょう)」の来季トップ昇格を発表

この上ないチーム状況の中、Aチームのメンバーとして欠かせない中村が次の船橋戦を最後に引退すると表明してきます



翻意は叶わないと知った仲間は船橋学院戦で点差を付けて中村の出番を作る事で結束しますが、その輪の中に阿久津と葦人だけはいませんでした

東京VANS戦の手応えでDFが面白くなってきた葦人に他事を考える余裕はありませんでしたが、そこに珍客が来訪します

何とお店の常連(葦人の母はスナックを経営)にチケットもらった母が船橋戦を観戦に訪れます

それでも試合に集中したい葦人でしたが、母への態度を見咎めた花とも険悪な空気になってしまいます・・・(注:恋寄りの恋ではない)

18〜19巻

〈vs船橋学院高校〉

プリンスリーグ首位のエスペリオン(勝ち点37)と3位の船橋学院(勝ち点34)の直接対決は当事者のみならずリーグの行方を左右する一戦でした



船橋学院を牽引するのはU-18日本代表で現プレミアリーグ得点王の「トリポネ・ルフィン」と得点ランキング2位の重戦車「二原尚章(ふたはら なおあき)」

そんな超高校級FW2人を迎え撃つ葦人は序盤こそフィジカルの差で苦しめられるが、軽量級ならではのしつこさとコンビネーションで決定機だけは作らせないよう奮闘します



平の一件で士気の高い攻撃陣も栗林・高杉を中心に相手ゴールを攻め立てます

しかも闇雲に攻めるのではなくエスペリオンには福田が意識づけたある秘策がありました

それは「中央・右・左」の3レーンに中間の「ハーフレーン」を足した「5レーン戦術」でした

プロでも成立が難しい戦術を使いこなしたエスペリオンは高杉のゴールで先制しますが、船橋学院も早々にレーンを埋める「5バック」に変更し追撃を許しません



前半の中盤から徐々に「覚醒」を見せる葦人でしたが、「絆」という一枚岩で支えられた超高校級FWトリポネの前にその自信は脆くも崩れ去って行きます

「日本人」であって「日本人」でない身体能力・・それを持ちえたが故の苦悩も多くあったトリポネの執念は葦人の想像を軽々と上回って行きます



それによりトリポネの同点ゴールとGK秋山の負傷退場、そして追い打ちをかけるような葦人のハンドによるPK献上と退場劇

目まぐるしい現実を受け入れられないまま葦人はピッチを去り、同時にSBである平の出場チャンスも失われてしまいます



葦人の退場、1点ビハインド、平の出場機会逸・・マイナス材料しかないエスペリオンで1人だけ嬉々とした表情を見せていたのは栗林でした

予想できない状況こそが本望を言わんばかりの態度が阿久津に、高杉に、桐木にスイッチを入れていきます

20巻

〈主将・阿久津〉

船橋学院戦を阿久津の執念で同点としたエスペリオンは各メンバーに忸怩たる思いを残して戦いを終えます

中でも阿久津は表面的には平への応援を嫌っていましたが、同室で長い付き合いの仲間を送れなかった「責任」を誰よりも痛感していました

試合中葦人のプレーを認めていたからこその怒りも爆発しますが、フィールドの責任を誰よりも背負っている阿久津の存在は既にいちプレイヤーを越えたものでした

それを認めた高杉と福田は阿久津をエスペリオンユースのキャプテンとして任命します

〈青森星蘭高校〉

船橋学院戦から2ヶ月

平はユースを退団し、栗林はトップ昇格を果たし活躍の場をJ1に移していました



プレミアリーグも終盤を迎え首位を走るエスペリオンと2位青森星蘭の勝ち点差は「4」(青森星蘭は1試合少ない)

最終節に直接対決を控える青森星蘭を取材しようと青森県を訪れたサッカーエブリーの記者「金子葵(かねこ あおい)」は練習風景を見て絶句します

ピッチには雪しかなくとてもインターハイ、選手権、プレミアの高校三冠を視界に入れるチームのトレーニング状況ではありませんでした



金子はその中で東京VANSという恵まれた環境を捨てて青森星蘭に加入した主将の「羽田琉騎(はねだ りゅうき)」にインタビューを敢行する

彼の話を聞き雪にまみれてサッカーをしてきた中で、削ぎ落したプライドと血肉にした強さによる自信を垣間見る事が出来ました

21巻

〈エスペリオン再生〉

新主将・阿久津を中心に2・3年が1年をサポートする新体制は上手く行っているかのように見えました

しかしJユースカップでは西の王者ガノン大阪に1ー5の敗戦、プレミアでもトリポネを欠く船橋学院に0ー1と確実に歯車が狂い始めていました

その間葦人はベンチにも入れず阿久津の超下手な指導を元にDFの理解に勤しんでいました

22巻

〈青森星蘭vs船橋学院〉

エスペリオンより1試合多い2チームの代替え試合を葦人はスタンドで観戦します

注目しているのは自分と同じ俯瞰の目を持つ青森星蘭のMF「北野蓮(きたの れん)」



練度の高い船橋学院のカウンターサッカーに青森星蘭が当てて来たのはワトフォードが使った「弱者の戦術」でした

引いて守る相手を崩せないまま船橋学院は逆にカウンターで2失点し前半を折り返します

後半ポゼッションに切り替えた船橋学院をあざ笑うかのように今度はリヴァプール式カウンターで止めを刺し最終節を前に青森星蘭は首位に躍り出ます

〈杏里〉

ハーフタイムの戦術論ついでのように杏里は葦人に「好き」と告白します

当然超鈍感な葦人が気付くはずもなく自分のプレースタイルを褒められたと勘違いします

でもこれは多分杏里も想定内で、一緒にいた花への宣戦布告も兼ねていたのでは?(注:恋です)

23〜24巻

〈vs青森星蘭(前半)〉

プレミアリーグ最終節

首位青森星蘭と2位エスペリオンの勝ち点差はわずか2

勝てば優勝という単純な図式に選手の士気も乗っかります



葦人と対を組む右SBはU-18日本代表SBの山田豊

ボールの収まり、動き出しの早さ・・どれを取っても葦人とは比べ物にならない一級品です

その山田を起点としたポゼッションで攻めるエスペリオンに対し、青森星蘭のディフェンスは「マンマーク」でした



しかも葦人がマッチアップするのはエース・羽田

この圧に押されエスペリオンの勢いは弱くなって行きますが、流れを変えたのはGKの秋山でした

ゴールを大きく離れ最終ラインに加わる秋山の存在はマンマークのギャップを生み出します

10人対11人となったフィールドでエスペリオンは再び攻め手を作りますが、立ちはだかる元エスペリオンジュニアユース出身のGK「槇村嬰人(まきむら えいと)」がゴールを許しません



徐々にボールは落ち着きを無くし青森のプレッシングによる「ストーミング(嵐)」状態に入ると、葦人の「視野(イーグルアイ)」が本領を発揮します

・・・が、その葦人を上回る視野を持つ北野が動き始めると葦人の予測は捻じ曲げられ迷いが生じてきます

前半残り10分を乗り切るために福田が戦術を託したのは3年「馬場(ばば)」の北野へのマンマークと消えていた橘による「カウンター」でした

25〜26巻

〈vs青森星蘭(後半)〉

嵐を乗り越えたエスペリオンは後半開始から反撃の狼煙を上げます

馬場と橘に代わり投入されたのは右SBの朝利とU-18日本代表CBの志村

山田はそのまま中盤に上がり、冨樫はどんどん前に行き立ち止まったポジションは「FW」



葦人・大友・朝利とボールが回り出し冨樫が「ポストプレー」で収める

予想外の戦術に混乱する青森星蘭DF陣・・

攻撃しても高校世代では随一のボール奪取率を誇る志村に刈り取られてしまいます



すると阿久津から叩きこまれた「敵の動きの可視化(矢印)」「味方の特性」を活かしプレーする葦人は再び視野を取り戻します

その広い視野で捉えたのは同じ1年ながらずっと1軍で飄々とプレーしていた頼もしい戦友「本木遊馬(もとき ゆうま)」でした



耐える前半からの後半序盤で得点・・

完璧なプランを遂行したエスペリオンを見て、ベンチで静観していた青森星蘭「成宮(なるみや)」監督が遂に動きます

ボールホルダーへの積極的なプレス、プレス、プレス・・・その中心に必ずいるのは「北野蓮」

そう・・まるで彼を中盤の4人が囲むようにポジショニングする



最初に気付いたのはスタンドで見守る杏里でした

・・「磐田」・・

これは2001年に黄金期のジュビロ磐田がとった戦術「N-BOX」でした



思考・判断を途切れさせず目まぐるしくポジションを調整してボールを刈り取ると、すぐさま「箱」の連を経由して攻撃に移る高等戦術は一気にエスペリオンゴールを陥れます



残り時間はわずか・・

葦人は福田に口の動きで意図を伝えます「中に入らせて」

福田は彼の判断に全てを委ねます

葦人は中盤に入り桐木・大友・山田そして逆サイドの朝利を巧みに使い精緻な「箱」に歪みを入れます



多くの挫折を経て遂にSBのポジションからゲームを作る「攻守コンプリート」を達成した葦人の仕上げは青森星蘭ゴール

それを託したのはチームの中心人物にして彼をここまで導いた「阿久津渚」でした

27巻

〈阿久津〉

登場以来葦人を見下し多くのヘイトを集めて来た人物

勝つ事への異様な執念はどこから生まれて来たのか?

その根源はネグレストの母との母子家庭にありました

ゴミに溢れた家で金も食べ物も暖かさもなく育ち唯一与えられた物は家から追い出す為の「サッカーボール」でした

運良くその資質が福田目に留まり家を出る時も母は厄介払い程度の感情しかありませんでした

そんな母親から送られてきた手紙に記されていた内容は末期がんで余命僅かというものでしたが、阿久津は自身を縛る枷と対峙する為にあえて青森星蘭戦前に会いに行きます・・

28巻

〈トップチーム〉

青森星蘭戦の働きを評価された葦人はエスペリオントップチームの監督「エルナン・ガルージャ」に声を掛けられ3日間練習に参加します



トップチームにはクロアチア代表のゴラン・ダンヴィッチ、ウルグアイ代表レオン・ガルガーノ、日本代表の「難波松昭(なんば まつあき)」「出口保(でぐち たもつ)」という錚々たるメンバーに加えトップ昇格の義経、同じく練習参加の遊馬がいました



とりわけ存在感を示していたのが元日本代表で怪我明けのレジェンド「司馬明考(しば あきたか)」でした

練習時間が40分という驚きの短さなのに葦人は全く練習についていけません

これはユース入団当初を思い出すかのようです



失意の葦人は・・・司馬に突撃質問しに行きます(エエッッ⁉)

そこに居合わせた福田、伊達と一緒に豪華メンバーで練習しますが果たして葦人は何を掴んで2日目に向かうのでしょうか?

luck’o
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