夏目アラタの結婚(乃木坂太郎)【漫画あらすじ紹介&レビュー】

夏目アラタの結婚08 サスペンス・ミステリー
luck’o
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こんにちはLuck’oです

このコーナーは現蔵書3000冊弱、延べ通読冊数6000冊以上のLuck’oが読んだ作品のあらすじ紹介とレビューをしていくブログです

ひねくれものですので超メジャー作を読んでなかったり、「?」な作品を紹介したりしますがそこはご容赦くださいませwww

カテゴリは大きく分けて「連載中」「完結」「クラシック(主に2000年より前)」に分かれます
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※ご注意
このコーナーは大なり小なりのネタバレを含みます
ご自身の判断で閲覧いただくようお願いします

TheWorkData

【作品名】
 夏目アラタの結婚 
【作者】
乃木坂太郎
【連載期間】
 2019〜 
【巻数】
1〜8巻
【掲載誌】
ビッグコミックスペリオール

最新刊・8巻(2022/6/17発売)

裁判官・検察・弁護士の間で判決の棄却が妥結されると真珠は「ある事」を宮前に依頼します

それは上告放棄書を提出期限ギリギリの時間に「アラタ」の手で提出して欲しいという頼みでした



これを聞いたアラタは当然疑いの眼差しを宮前に向けます

「悪だくみのニオイがする・・・」

確かに真珠の提案は悪だくみの一種でしたが、それは決して法に触れるものではありませんでした



そして後半にて「原判決の破棄・公訴棄却」が言い渡されるとアラタは指示通りの行動に出ます

法には触れない・・だが法の合間を縫っただけで正しい行いではない!

これによってアラタの立場が良くなることは決してない!



この着地点を真珠はいつから思い描いていたのだろう?

アラタに会ってから?もしかしたらもっと前から?

この瞬間の為に全てを計算していたのか??

そしてアラタの取った行動とは?



品川真珠すげぇの一言です!

絶妙の伏線回収の連続!自分で描いてたらニヤニヤが止まらないでしょうね(笑)

luck’o
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Story&Review&Character

《1~7巻》

この作品はとあるきっかけで児童相談所の男性がバラバラ殺人事件で収監中の囚人と接点を持った事で始まる恋愛と殺人の謎に迫るミステリーを描いた漫画です

医龍-Team Medical Dragon-幽麗塔で知られる乃木坂太郎先生が手掛ける法曹ミステリー作品開幕!

連続殺人犯「品川ピエロ」の奇行の真相はどこにあるのか?

アウトロー児相職員のアラタはその謎に迫る事は出来るのか?

注目点の多い作品です



主人公は児童相談所に勤める職員「夏目アラタ」

父親を幼少時に亡くして以降母子家庭で過ごしますが、決して親の寵愛を受けたとは言えず少なからず捻くれた青年期を過ごし児童相談所のお世話になっていました

その頃の経験があって社会人になると招かれるように児相の職員になりますが、彼の受け持ちの中にいた「山下卓斗」によって生活が一変します



卓斗の父親は巷で有名な殺人犯「品川ピエロ」によって殺害されていました

それ以外に2人バラバラにした品川ピエロは逮捕後、一審で死刑が言い渡されていましたが、卓斗はまだ見つかっていない父親の頭部の場所を聞き出そうとアラタの名を騙り品川ピエロに手紙を出します



それを知ったアラタは卓斗に代わって品川ピエロこと「品川真珠(しながわ しんじゅ)」に会いに行きますが、報道で知る彼女の容姿は・・

太った容姿、ガタガタの歯、そしてピエロのメイク

そして東京拘置所でアラタが見た物は・・・ほっそりとした華奢な女性

だが微笑んだ口元から覗く歯が彼女の特徴と一致していました



過去一で歯並びの悪いヒロインです(汗)



卓斗とは別人だと疑われたアラタは彼女の興味を惹こうと大きなハッタリをかまします

何と真珠に結婚を申し込むのです

勿論それは彼女が拘置所から出てこれないまま死刑になるのが前提だったのですが、アラタのプロポーズを受けた真珠は「出る」と断言します


ここからアラタと真珠の駆け引きの日々が始まって行きます


まず一番の証明になる「婚姻届」でひと悶着ありますが、真っ向勝負のアラタに対し真珠はあらゆる手段で彼の外堀を埋めていきます

一番の味方は弁護士の「宮前(みやまえ)」で彼は真珠の無実を信じ彼女の幸せを実現する為の傀儡と化していました



徐々に風向きが悪くなる中で、彼女はアラタがゲームを降りる事を許してくれません

要所で切る彼女のカードは「殺した3人の遺体の場所」です

これを匂わせられるとアラタも逃げるに逃げられず戦いを継続します


真珠と話している内に彼女は赤ん坊に対して強い嫌悪感を抱いていると気付きます

この感情は一体どこから来るものなのか?


のらりくらりと結婚を逃げ続けるアラタに真珠は「婚約不履行」を持ち出して訴訟をちらつかせると、遂に腹を括ったアラタは真珠との婚姻届を提出し夫婦となります



そして迎えた控訴審当日

品川ピエロの結婚は法廷内を大きくざわつかせます

宮前は事件の新たな目撃者情報によって真珠の無実を訴えますが、アラタが気になったのは真珠の「過去」でした

母子家庭だった事実から母親にアタリを付けますが、これは大きく空振りします

しかしアラタの思惑とは違う方向で宮前が真珠の父親に狙いを定め「父親犯人説」を前面に押し出して行くと、控訴審二日目に真珠も看護学生時代に父親の「三島正吾(みしま しょうご)」と再会していた事実を語り始める



父親の存在が裁判の争点になった時、真珠を見てアラタはひとつの確信に辿り着きます

「真珠は既に父親も殺している」



面会の時に父親の話ついでに語った「時間を動かす」という言葉に対し異様な食いつきを見せた真珠に驚くアラタ

それを機に色々な事情が明るみに出てきました

ひとつは同僚の桃ちゃんが裏で真珠と面会していた事

そして卓斗が真珠に興味を持ち始めている事

極めつけは自分が既に真珠に対し特別な感情を持ち始めている事・・・



裁判では真珠の母「品川環(しながわ たまき)」が争点に上がると、真珠は「2年経った」という謎のキーワードをアラタに投げかける



真珠のメッセージを受けたアラタは環の実家がある石川県七尾市へ足を運び「ある物」を発見し、「品川真珠」という存在に対するひとつの謎が解決します



ヒントを頼りに辿り着いた切株で見つけたのはひとつの「トランク」

中にはとんでもない秘密が・・・



そう、このトランクこそが「品川真珠」という人間の根幹を揺るがす物でした

ガタガタの歯、急に上がった知能指数、繰り返す引っ越し、偏った栄養と発育不良・・それは「トランクの中身」との2年間を埋めるキーワードと全て符号しています



何よりそこまでアラタとの出会いからここまでを計算して行動していました

アラタは考えます

彼女の目的は何なのか?

それは「全てを終わらせてくれる誰か」に出会う事・・・アラタによって自分を終わらせて欲しいと願う気持ちだと推測しました



「トランク」の発見により、第一審の判決が破棄・棄却され彼女の死刑は事実上無くなります

それにより裁判は大きな転換点を迎えます

luck’o
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