二千年不敗の古武術・陸奥圓明流が現代格闘技界にケンカを売りまくる!異種格闘技の元祖が放つ不動の輝き!
こんにちは ラックブックス メインMCのLuck’oです
こんにちは アシスタント兼データ係兼リアクション担当の蔵シカでーす
作品紹介
では漫画紹介やっていきましょう
今回紹介するのは川原正敏先生の『修羅の門』です
格闘技と海賊で有名な漫画家さんだね
そう。二千年不敗の陸奥圓明流・陸奥九十九が世界中の強者にケンカを売っていく近年の異種格闘技ブームに先駆けて発表された作品だね
異種格闘技っていえばそれ以前だとプロレスとかが有名だもんね
有名なのはアントニオ猪木がモハメド・アリやウィリアム・ルスカとやった奴だね
当時はプロレスのリングだったし禁じ手も多くあったみたいだから半分プロモーション要素もあったよね
勿論本人達は真剣勝負だと思うけど
あとは牛とか
違う「異種」になるよ
ストーリーは「第一部・神武館編」「第二部・全日本異種格闘技トーナメント編」「第三部・アメリカボクシングヘビー級トーナメント編」「第四部・ブラジルヴァーリ・トゥード編」になっています
例によってタイトルは勝手に付けてるので悪しからずです
四部で世界最強になるの?
いや。元々は連載はまだ続く予定だったんだけど、色々あって四部で中断になっちゃったんだよね
色々ねぇ・・(聞くとよくなさそうな奴だな・・・)
川原先生の構想ではヨーロッパに渡って最後は中国ってイメージだったらしい
当時武術の最高峰と言えばやっぱり中国だったしね~
陸奥圓明流の2倍歴史あるしな
そんな陸奥九十九の活躍を描いた修羅の門の紹介やっていきましょう!
おなしゃす
時代設定は連載と同じ1980年代後半
日本空手の最高峰・神武館の門を1人の青年が叩きます
その名は陸奥九十九。二千年不敗の「陸奥圓明流」という古武術の継承者です
彼はある目的を果たす為に修行している山を下りて日の下に出てきました
ズバリ格闘技で世界最強!
ジャンルと設定からそう思っただけでしょ
グゥ・・(当たり)
残念ながら違います
彼の目的は陸奥圓明流を終わらせる事。その為に自分がどこまで行ける(戦える)のか知るために世界にケンカを売ろうとするんだ
最初に選んだのは空手の武神・龍造寺徹心がいる神武館だったんだけど・・・
だけど?
既に先客に道場破りされてた
ええーーーーーっ。九十九の挑戦終了のお知らせ⁉
と言ってもやられたのは師範代だから
その道場破りの毅波秀明をぶっ倒したのが伝説の始まり
実はそれと同時に始まったのが九十九と龍造寺徹心の孫・舞子との恋!
こ・・恋⁉
とは言ってもこの頃はお互い無意識だし舞子なんか神武館にケンカを売る九十九を嫌ってたから
九十九の戦いを見て心配しているうちに段々気になってストーリーの後半では好きとは言わないけど一番九十九を信じてるって発言が多々見られるからね
格闘技と恋の並行進行ってやるな川原先生
改めて神武館にケンカを売った九十九はNo.5の木村を倒すと神武館のトップ4「四鬼竜」の挑戦を受ける
その中でもNo.1の「天才」海堂晃との戦いはまさに死闘と呼べるべきもので九十九も「奥義・無空波」を繰り出して辛うじて勝利するんだ
のっけからかなりギリギリの戦いなんだな
そういう人に勝ってこその二千年不敗なんじゃないかな
すると今度は空手界No.2の鬼道館が動き出す
神武館が道場破りに負けた事を大々的にリークして貶めにかかる
そんな九十九の次なるターゲットになった鬼道館は道場破りは受けず違う方法に出る
違う方法?空手ルールの試合とか?
ううん。闇討ち
ダメだろーー!!
そう今度は鬼道館のNo.2~4が負ける所を九十九が雑誌社にリークする
なんかリーク合戦になってるな。マスコミバトルか?
その結果、空手界のゴタゴタを利用して龍造寺徹心が「全日本異種格闘技選手権」の開催を発表する
ルールは基本的に何でもありでジャンルも不問
文字通り日本最強の格闘家を決める大会だ
そういうのってメンツや利権を気にする人たちは出てこないんじゃないの?
だからそれに呼応するように九十九もバシバシ道場破りに動いて各団体を挑発するんだよね
なんか息合ってるな
その結果、実力派の若手や名声を得たい競技団体などを含め全国から猛者が集まってくる
まだこの時代は「総合格闘技」ってジャンルがないので文字通り「異種格闘技」なのが面白い所だね
で、その顔触れは?
まず神武館の生ける武神・龍造寺徹心
空手界のみならず格闘技界に大きな影響を及ぼす御大が出場
これには彼を倒して名を上げたい空手家達が食いついてくる
そして同じ空手界から鬼道館No.1の片山右京
ミリ単位で相手の攻撃を見切る格闘技センスは海堂晃と肩を並べる存在
汗を嫌う天才貴公子が参戦
汗かけよ、空手だろ
他ジャンルからはキックボクサーの竹海直人
現役の日本ミドル級チャンピオンでその蹴りは本場ムエタイでも通用する実力者
バリバリチャンピオン!
新鋭格闘技シュート・ボクシングからは次世代の星・羽山悟
打つ・投げる・決めるが複合された現代の総合格闘技の元祖のような存在
優勝してシュートの名を轟かす野心に燃えている
野心と功名心に燃える感じだね
プロレスからは実力派の若手・飛田高明
新格闘王と呼ばれプロレスこそが世界最強と信じて疑わない男だったがリアルバウトを求めすぎて試合からは干されていた
血に飢えたプロレスラーが戦いの場を求めて参戦
何でもござれの元祖だもんね。負けられない
そんな有名無名の強者が揃った組み合わせ抽選会で九十九がやってくれます
彼は遅れて現われクジを引かず自分で勝手に枠を決めてしまいます
そんなのズルじゃん。楽なとこ選び放題だし
ところが選んだのは一回戦・竹海、二回戦・羽山、三回戦・飛田、準決勝・片山、決勝・徹心が予想される枠だったんだ
入りたくない枠ナンバーワン!!!
優勝候補が俺に当たらず負けるのは心残りでしょ?ってさ
クゥー言うねえ
でもそこを勝つのも簡単じゃないでしょ
もちろん激戦だったよ
結果勝ってるから端折るけど
・・・(端折るんかい!この人トーナメントは優勝ありきだから結構スルーするな)
それよりもトーナメントと言えば伏兵の存在ですよ
反対のブロックで龍造寺徹心が当たった男・不破北斗はなんと陸奥圓明流の分家である不破圓明流の継承者
ええーーーーーっ。圓明流まだあったの?
そう。決勝は血で血を洗う同門対決
お互い手の内が分かってるだけに戦いにくい相手に押されていたのは九十九
ルールに拘る九十九に対し北斗は勝つ為なら何でもやる。狡猾さで差が付くんだよね
しかも陸奥を知る不破には「奥義・神威」という陸奥にない技まであった
大ピンチ
対する九十九が追い込まれて繰り出したのは奥義を越えた所にある境地「四門」と呼ばれる人間の限界を超えた技だった
その中の「朱雀」が炸裂し戦いに終止符が打たれる
大激戦だったんだね
ジャンプならこの後日本中の隠れた圓明流が出てきてトーナメントになりそうだけど(笑)
バキであったね、そういうの
でも九十九が次に向かったのは自由の国アメリカ
彼が次なる頂点と決めたのはボクシングヘビー級
飛躍しすぎ!!
というか目を付けた男がボクサーだったっていうのが正解かな?
アリオス・キルレインって才能に修羅の血が引かれたんだね
そういうことか。で、強いの?
ボクシングルールで羽山をボコボコにしたからかなり強いよ
ライトニングストレートっていう高速ストレートと名トレーナーのエザード・ロスが開発したナンバーシステムって攻撃を駆使してくるんだ
ナンバーシステム?
身体の各部分に数字をつけてエザードが瞬時に言った番号を攻撃するんだけど、複雑すぎてチャンピオンになった彼の弟子達でさえ使いこなせなかったらしい
アリオスはエザードが存命中最後の弟子で過去最高傑作と言われているんだ
ほう。でもボクシングは野試合しないでしょ
だから九十九がお迎えに上がろうって話になるんだ
お迎え?
ヘビー級でランキングを上げてチャンピオンになったアリオスに挑戦!
ムリムリムリムリ!!!!
その為にアメリカで身元を引き受けてくれたフランク・クラウザーが紹介してくれたのがトレーナーのテディ・ビンセント
今からボクシングを習うの?遅くない?
いやいや。テディは選手のやる気を出させる天才でスタイルは圓明流のままリングに上げるんだ
それにルールにも精通していてあの手この手で九十九をヘビー級のリングに導いてくれる
頼もしいね
でも肝心の体重はどうしたの?
計量の時に30キロある長机持ち上げてあとは圧でOKと言わせた
強引・・・
何とかヘビー級ボクサーとしてデビューした九十九だけど、リングに上がればこっちのもので下位ランカーをものともせずに撃破していくんだ
おおっ!あとは一位になって戦うだけ?
残念ながらテディの想定を超えてアリオスが成長している事と、10代の内にタイトルを取ってセンセーショナルに売り出したいプロモーターのボブ・キングがWBC・WBA・IBFのチャンピオンを集めて世界ヘヴィ級統一トーナメントを開催してしまう
当然九十九に権利はないよね?
そう。だからマスコミを使ってボクシングを挑発するプロレスラーと戦うパフォーマンスまで行ったけど結果は枠に入れず
え?終了??
そんな雰囲気だったんだけど偶然裏通りで助けた女の子の祖父がなんと経済王のエドワード・ヒューズで彼ともひと悶着あったけど信頼を得て鶴の一声でトーナメント入りするんだ
いい事はしとくもんだな
まったく。トーナメント一回戦で当たったガンフォードとの試合はリングの上だけでなく人種の壁という日本には馴染みのない問題まで引き起こしてしまうんだよね
アメリカならではだな
その時に助けに現れたのがネズ・パース族のジルコォー・マッイイツォ
舌嚙みそう。何者なの?
外伝「修羅の刻」の中で御先祖様の1人・陸奥東(あずま)がアメリカを訪れた時に親交が出来たインディアンの一族なんだ
かつての恩返しの為に九十九に付きまとってくる
親切の押し売りだな
しかもストーカー気質?
それくらい恩義に篤い一族だったんだよ
あと特筆すべき人物は神武館アメリカ支部長の龍造寺巌
舞子の父親だけど養子で龍造寺に入った元は鬼と呼ばれた空手家なんだ
そんな実力者と結婚するなんて舞子のお母さんはかなり美人なんだね
目が線で髪をしばってる
ラーメ○マン??
まあそれはさておき、アメリカ編において大きな助力となるんだけど最後には厄介な敵になってしまう
どういうこと?神武館の恨みとか?
アリオス対策の練習相手になってたら戦いたくなって真剣勝負に突入して九十九が大ダメージ
だめじゃん。ちょっとは我慢しようよ
それに九十九も入れ食いで戦うのやめなさい
でも修羅の血がそれを受け入れてしまう
カッコよく言っても駄目だから!!
結局巌との真剣勝負にも勝ち決勝でアリオスを倒した九十九はブラジルへと渡っていく
・・・・・(アリオス飛ばしーーーーー)なぜブラジル?
ブラジルにはグラシエーロ柔術という今で言う所の総合格闘技みたいな強者がいたんだ
その創始者・前田光世も陸奥を倒すためにブラジルでグラシエーロ柔術を立ち上げた因縁があってね
なるほど。当時のグレイシー柔術を模した敵だね
その通り。グレイシーの登場は格闘技界にとって衝撃だったからね
より実戦に近い柔術は陸奥の大きな敵になるに相応しかったって事
グラシエーロからは現役チャンピオンのラモンとその兄であるレオンが登場する
ホイスとヒクソンみたいな感じだね
(詳しいな)そう。でもレオンは試合に乗り気じゃなかったんだ
彼は昔試合で人を殺した事があってそれ以降グラシエーロとは距離を置いて神父になって町の貧しい子供たちの世話をしていたんだ
良心の呵責があった?
というより喜んで戦おうとする自分の本性が怖かった
・・・確かに怖いな
でも陸奥が訪れた事でグラシエーロは何でもありの総合格闘技大会「ヴァーリ・トゥード」を大々的に開催しレオンにも賞金をダシに出場を取り付ける
やはり孤児を養うには先立つものが必要だからね
足元見て来たな
でも敵はグラシエーロだけじゃなかった
神武館ブラジル支部からは信楽焼、もとい南米チャンピオンのイグナシオ・ダ・シルバが参戦する
(なんか狸の置物が横切ったような・・・)
それ以外にもカポエイラ、柔道、カンフー、アメリカ拳法、相撲、プロレス、傭兵など多彩なジャンルの格闘家が参加するんだ
最後のがちょっと不穏だな
もちろんこんなおあつらえ向きな大会に九十九が参加しない訳がなくエントリ-するんだけどなかなかレオンとは戦わせてもらえない
そうだろうな
でも九十九はちゃんと決勝まで行けるから大丈夫
それ言っちゃダメだろ
まぁ九十九は負けないのが前提だからね
二千年不敗の設定がちょっと悪い方になってきたよね
体格的に恵まれていない九十九は絶対に勝つんだけどその分ダメージが大きくなって命を削る戦いになってしまう
ストーリー的にも設定的にも九十九への負荷が大きいな
レオンと決勝で当たるまでに九十九はカポエイラ、元十両、傭兵、神武館ブラジルチャンピオンを蹴散らして決勝に進出する
順調だけど満身創痍っぽいな
さすがに今回は横やりが入らずレオンとの戦いに挑むんだけどこれがまた強い
試合の組み立て、技の上手さ、そして折るときに折る判断どれをとっても一級品だった
さすがの九十九も両腕にダメージを受けて大ピンチ
そして・・
・・・そして⁉
ストーリーは「修羅の門 第弐門」へと続きます
ズコーーーーーーーッ!け、結果ァァァァァァァァ
本当は流れ的にヨーロッパを介して中国に辿り着く予定だったんだけど、とあるファンレターで川原先生がやる気を失くして筆を置く事になっちゃったんだよね
ファンレターで?(冒頭のやつか・・)
まぁファンレターという名の誹謗中傷手紙
当時はSNSとかなかったからね
要するに北斗の時もそうなんだけど相手を殺せば強いってどうなの的な批判があったのよ
それは結果論であってプロセスを見れば九十九とライバルとの極限の戦いの結果というのがわかりそうなものなんだけどね
SNS以前にもファンとの関係は難しいものだったんだな
個人的にはその後連載した「海皇記」が45巻続いた分が修羅の門に回っていればと思うと残念でならない
(海皇記ファンと川原先生に失礼では?)・・・ソウデスネ(棒)
最後のエピソードで九十九は自分の父であり前田光世の養子だった「ケンシン マエダ」に会いに行く所で終わるんだよね
やはりどんなに強くなっても乗り越えるべきは父なのかも知れないね
バ○?勇○郎?
というわけで異種格闘技黎明期の名作「修羅の門」はこれで終了です
機会があれば続編の「第弐門」も紹介しようと思います
ではまた次の作品でお会いしましょう
バイバーイ
Luck’opedia
主な登場キャラ
試し読みはこちらから↓↓
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