こんにちは
湖面をたゆたう漫画好きLuckoです
このブログではいい年した漫画好き(汗)の私が、これまでの漫画遍歴で好きだった漫画や作家さんの作品を中心にあらすじやキャラクターを簡単に紹介しつつレビューしていきます
完全に個人の独断と偏見ですのでその辺はご容赦ください
あとネタバレも含みますので注意してくださいね
今回ご紹介するのは若木民喜「結婚するって、本当ですか-365Day To The Wedding-」です
この作品は1巻発売当初から読んでいて記事にした事もありましたが途中で読まなくなった内に完結していたので改めて読んでみました(汗)
絵柄や作品の雰囲気は読み始めた時は超良かったんですが、中だるみというか進まない感というかなんか停滞した感じがあって「まだ結婚しないの?」と思い出したらアウトでした(チーン)
このまどろっこしさを楽しむ心の余裕が必要でしたね、反省!
読んでいない間にいつの間にかドラマ化までしちゃってましたね~
作品概要
【作品名】 |
結婚するって、本当ですか -365Day To The Wedding- |
【作者】 |
若木民喜 |
【連載期間】 |
2020〜2023 |
【巻数】 |
全11巻 |
【掲載誌】 |
ビッグコミックスピリッツ |
作品紹介
■ジャンル
この作品のジャンルはラブコメ寄りの恋愛です
恋愛のシーン自体は至って真面目なんですが作品全体を包むコミカルでふわっとした感じが恋愛の殺伐とした側面を中和してくれています
■メインキャラクター
「大原拓也(おおはら たくや)」
旅行代理店JTCに勤める入社4年目の25歳、愛猫の世話以外にあまり趣味も楽しみも持たない平凡よりちょい下の草食系男子
「本城寺莉香(ほんじょうじ りか)」
JTC勤務で拓也の1年先輩に当たる26歳、人づきあいが苦手で趣味は地図を眺める事という引きこもり気味の女子
■恋愛漫画ではあるが・・・
この漫画は拓也と莉香が恋愛を通じて結婚に向かうれっきとした恋愛漫画なのですが、タイトルにもある通り「結婚を前提」としている為ゴールインはある意味マストと言えます
なので恋愛の駆け引きや結末よりもプロセスを楽しみたい方にお勧めです
きっかけは海外転勤を避ける為の「偽装結婚」でそれを押し通す内に2人の間に愛が芽生えるという理想的なラブロマンスです
しかし拓也、莉香共に恋愛への免疫は全くなく上手く恋を出来ない自分を貶めることはあれど他の恋愛に走ったりドロドロした男女の駆け引きを展開する事は皆無!
引っ付くべくして引っ付いた微笑ましい男女なのです
■テーマは「偽装結婚」
事の始まりはが来年ロシアのイルクーツクに支店を出すことになり支店長を錦糸町店から出す方針が決定した事でした
いきなりロシアって半沢直樹を遥かにしのぐ飛ばされ方ですね(笑)
飼い猫「カマ」の世話がありロシアなんてとてもと言う拓也と、日本人すらコミュニケーションがままならないのに外国なんてもっての他の莉香
そこで莉香が拓也に提案したのは転勤回避の為の「偽装結婚」でした
利害が一致した2人は上司の「黒川(くろかわ)」に結婚を報告しますが、本人達が想像する以上に周りの反応は大きなもので引くに引けない状況になっていきます・・・
早速2人は結婚指輪や馴れ初め話、同棲の偽装に取り掛かります
そんな大忙しの2人に偽装結婚を知る何者からの非通知脅迫電話がかかってきます
更に社内に噂が駆け巡り拓也の地元・熊本にいる父「耕一(こういち)」の耳にまで入ってしまいいきなり錦糸町店に現れてさあ大変!
拓也が慌てて事情説明に熊本へ飛ぼうとすると再び脅迫電話が・・・⁉
監視されている以上別行動は更なる疑いを呼ぶ為、拓也は莉香を連れて熊本に帰省します
■避けては通れない「家族問題」
拓也の父は熊本で小さな会社を経営していました
ゆくゆくは長男の拓也に後を継いで欲しいのはやまやまでしたが肝心の拓也は家業に興味を示さない上に都会でフラフラしていて(親目線)
ちょっと(かなり)後を託すには頼りない・・・
対する莉香の母「律(りつ)」はコンサルタント業を営むバリバリの経営者
人の未来をプロデュースし始めると熱が入り過ぎて仕事を通りこしてしまう程(いいのか?)
でも家庭は上手くプロデュース出来ず莉香が幼い頃に離婚して母子家庭で過ごしてきました
後半では莉香の父「隆生(たかお)」も登場し莉香は自分が得られなかった家族の時間について考えたりします
田舎産まれらしくしっかりと家族に囲まれながらも家族と向き合って来なかった拓也と家族との触れ合いを失い肉親ともどう接していいかわからなくなっていた莉香
この2人にとって「結婚」の先にある「家族」とは何なのでしょうか?
■周りに蠢く結婚の落とし穴
前述の通り拓也と莉香が結婚するのはマストで2人の性格を考えても男女的な波風が非常に立ちにくい
そこで!問題は周りの人が起こす事にしました!(笑)
勤務先の「JTC錦糸町店」には結婚にまつわる不安がいっぱい!
家庭円満の代名詞とも言えた「進士(しんし)」でしたがその気持ちは一方通行で不満を溜めまくっていた妻から離婚を切り出され精神が崩壊し野生化します(笑)
ハワイアンスタイルでいつものんびりしている「ジョージ」さんは理想の結婚を描きながらも上手く行かなかった過去を持っています
後輩の「権田(ごんだ)」は結婚願望はあれど見た目でモテず結婚相談所やマッチングアプリを使って日々相手探しに勤しんでいました
上司の黒川も結婚生活自体は問題ないがお互いあまり干渉をしない謎の距離感は結婚と呼んでいいのか不思議なくらい・・・
とこれだけ見ても「結婚はいい!」と言い切れない状況に溢れています(笑)
大丈夫か?この支店??
■最後に向き合うのは・・相手
どちらも奥手な2人が偽装結婚しようとしても必ず綻びが出てきます
・・・っていうかそれまで殆ど接点のなかった同僚なのによく決断、行動しましたね
それだけでも凄いと思いますが・・
キスどころか手を握るのさえ怪しい大人(笑)ですが、辞令の期日が進むにつれ偽装への罪悪感が襲い掛かってきます
そこで2人は黒川に偽装結婚をカミングアウトしちゃいます
真面目過ぎるが故なんでしょうね・・・でも嘘を取っ払って残ったのが2人の「愛」なんて素敵!
で、物語後半は真剣に結婚について歩みを進めていきます
・・・・の割に初Hが野外で軽トラの荷台の上って・・・・
勢いって怖いですね(笑)
結婚って書類上で簡単に出来るけどその本質をちゃんと踏まえようとすれば沢山のしがらみまで背負わなければいけません
2人でしか出来なくて2人だけでは成立しないもの・・・
この作品は単純な恋愛ではなく、かといってコミカルな要素だけでもなく最初から最後まで「結婚」というテーマについて深く向き合えるものでした
さぁみんなもこれを読んでレッツ結婚!!(なるか!!)
残念なのはせっかくキャラが可愛いのに同僚や拓也の幼馴染が全く恋愛に絡んで来なかった事ですね
元々ドロドロした恋愛事情を描く作品ではなかったんでしょうね
僕が勝手に期待しただけでした(汗)
これにて「結婚するって、本当ですか-365Day To The Wedding-」読了です!
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