【クラシック】第6回 岡崎武士「精霊使い(エレメンタラー)」を読む!

精霊使い エレメンタラー01 SF・ファンタジー
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こんにちは
湖面をたゆたう漫画好きLuckoです

このブログではいい年した漫画好き(汗)のボクが、これまでの漫画遍歴で好きだった漫画や作家さんの作品を中心にあらすじやキャラクターを簡単に紹介しつつレビューしていきます

完全に個人の独断と偏見ですのでその辺はご容赦ください

あとネタバレも含みますので注意してくださいね

今回ご紹介するのは岡崎武士「精霊使い エレメンタラーです

1990年代は新進気鋭作家によるファンタジー作品が名・迷問わず乱立していました
個人的には幸せな良い時代だったと思っています
そんな新進気鋭(当時)作家も時が経ちベテランになった事で漫画媒体に囚われない活躍を見せているので、ファンタジー漫画の第一線から退いているのは残念ですけどね
・・・いや・・・決してポルシェを責めてるんじゃないですよ・・・

先生の持病が重なり足かけ7年の連載にも関わらず全4巻で内容的にも未完なのは残念ですが、現在続編の「精霊使い-些の塵滓-」を連載されているのでそちらで心残りの無いよう頑張っていただきたい所です

作品概要

【作品名】
 精霊使い エレメンタラー 
【作者】
岡崎武士
【連載期間】
 1990〜1997 
【巻数】
全4巻
【掲載誌】
月刊ニュータイプ
【ジャンル】
ファンタジー・バトル

作品紹介

この作品は現代社会(当時)を舞台にした「ファンタジー」「異能力バトル」が中心になっています
スタートは1989年の東京
その世界では太古の時代から「精霊使い」と呼ばれる存在がいて精霊の理想郷を作る為に「精剣戦争」を繰り返していました
精霊使いは精霊と契約する事で強大な力を発揮しますが、大枠として「火」「水」「土」「風」の四大精霊に集約されそれを「属性」と呼んでいました
通常の精霊使いで数万、実力者なら10万超え、四大精霊になると契約数は20万を超えます
その頂点に立つのが「エーテルの精霊使い」で彼(彼女)を取り込み神輿に担ぐ事が精剣戦争勝利への必要事項となっていました



更に精霊使いはその力を発揮する為に「精剣」「榾芯(ホーン)」「宝珠」を活用します
「精剣」は文字通り武器としての剣、「榾芯」は体表に現れる固い物質でそれを通して精霊を従えます、「宝珠」はいわゆる魔法です
それ以外には「増殖者(ディーパ)」という力を増幅させる人物を従える事でパワーアップする事が出来ます
と言うのが精霊使いの基本的な設定ですね



なので基本サイクルとして

・目覚めた精霊使いは属性で集まりエーテルの精霊使いを探す

・エーテルを担ぎ上げたら理想郷作成に向けて他勢力を倒して行く


・途中でエーテルが死んだら仕切り直しで眠りにつく

となります



前回の精剣戦争はもう数千年前の出来事です
もちろん現在を生きる人類は精霊使いの存在なんて知りません
そんな普通の日常から物語は始まります



主人公は「覚羅(かぐら)」
年齢の設定が見当たりませんが多分この時代を考えても(?)14~16歳くらいかな??
顔だけ見ると13歳なんだけど麻美は大人っぽいしな~
まぁそこは大して大事ではないんで・・・



彼性格がとっても変わって・・一途なんです
早々に覚醒した「水の精霊使い・支葵(しき)」によって東京が水没しかけている時も、幼馴染の「麻美(あさみ)」に告白する事しか考えてません(というかガチで避難中にした)
その麻美に増殖者の才能を見出し接触してきた支葵にも何のためらいもなくパンチを食らわせます
その結果斬りつけられますが・・・

しかしそこは主人公!瀕死の状態で「エーテルの精霊使い」として覚醒します
エーテルの能力は「癒し」
彼の能力圏内にいる精霊使いはどんなに死にかけていても一瞬で全て回復してしまいます
無限ベホマですね・・・



結局麻美は支葵に攫われてしまう彼女を取り戻す為「土が属」に保護されます
土が属は本来「土の精霊使い・紡城(ほうじょう)」が治める一族なのですが彼は未だ所在がわからず「鋼の精霊使い・鯉邑(こいむら)」が纏め役になっていました

その他「砂の精霊使い・擁(よう)」「岩の精霊使い・誘罹(いさり)」(支葵戦で死亡)と戦力的はかなり弱小なのが不安要素ではあります
でも本来水が属の「木の精霊使い・露羽(つゆは)」は美人で面倒見がよく覚羅はすっかり懐いてしまいました
・・・いいのか?それで?エーテルよ・・



ここからは殆ど「土が属」vs「水が属」という展開ですが、もうちょっと掘り下げると水が属に瀕死状態にされた土が属が毎回覚羅の超回復で復活するというゾンビ展開とも言えます(笑)
ちょっと戦力なさすぎですよね・・土・・



「酸の精霊使い・希柳(きりゅう)」「雷の精霊使い・黒龍(こくりゅう)」「氷の精霊使い・雫(しずく)」「白金(プラチナ)の精霊使い・比冴(ひさえ)」と支葵はガンガン戦力投入してきます
雫は覚羅との戦闘で身体の一部を失いますが四大精霊を使った蘇生術で回復すると覚羅の仲間になり、鯉邑の娘である比冴は壮絶な親子による戦いの後仲間になって「エーテルの精剣」生成に力を貸してくれます



本編のラスボスに位置付けられた支葵ですが彼にも単純に敵と括れない事情がありました
実は彼の娘「秋桜久(しおひさ)」は謎の巨大榾芯に囚われおり彼女を助ける為にエーテルの力を欲していました
その後麻美まで巨大榾芯に囚われる事となり覚羅も彼女の解放を目的として行動します
巨大榾芯を操っているのは前エーテルの精霊使い「鞘継(さやつぐ)」
今回の精剣戦争は彼が裏で糸を引いていると分かりますがその決着までは描かれていません
「鞘継はエーテルの精霊使いじゃない説」からの正体はわかっていません



その他の登場人物としてはまず「火の精霊使い・瑣衣(さい)」と増殖者「千燁(ちあき)」
火の属性らしく猪突猛進なキャラクターでしたが、基本単独行動で部下の存在は明らかになりませんでした
作品終盤で支葵に敗れ千燁は鞘継の巨大榾芯に囚われてしまいます



やたらと多い水が属として

「霧の精霊使い・白霧(しらぎり)」

「濁水の精霊使い・剛濁(ごうだく)」


「清水の精霊使い・剛清(ごうせい)」


「水滴の精霊使い・飛沫(しぶき)」

などが登場します



ちょっとだけ「風の精霊使い・涼恣絽(すずしろ)」と増殖者の「樹雨(きさめ)」も登場しますがストーリーへの関与は殆どありませんでした



覚羅と癒しの力の関係はかなりヘビーな過去エピソードが関わっておりなぜ彼が麻美に執着するのかもそこで明らかになっています
でも麻美は「強い男にしか興味がない」とか言って喜んで支葵の増殖者になっちゃうんですよね~
巨大榾芯に囚われて「覚羅助けて」とか言い出しますけど・・恋人の人選間違ってる気がするな・・大丈夫か?覚羅・・・



諸事情が無ければもっとディープな人間関係やダイナミックなバトルシーンも見れたかも知れませんがその焦らし(?)があるお陰で続編を楽しめてるのも事実でしょうね(笑)
これで「精霊使い(エレメンタラー)」読了です!続編に続く!!


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