こんにちは
湖面をたゆたう漫画好きLuckoです
このブログではいい年した漫画好き(汗)のボクが、これまでの漫画遍歴で好きだった漫画や作家さんの作品を中心にあらすじやキャラクターを簡単に紹介しつつレビューしていきます
完全に個人の独断と偏見ですのでその辺はご容赦ください
あとネタバレも含みますので注意してくださいね
今回ご紹介するのは神崎裕也「レッドリスト〜警視庁組対三課PO〜」です
「ウロボロス -警察ヲ裁クハ我ニアリ-」「不能犯」「チェンジザワールド -今日から殺人鬼-」など問題作を次々にヒットさせる神崎先生の最新作ですね
今回も警察&ヤクザをテーマにアブない展開を期待させてくれる雰囲気です(汗)
作品概要
【作品名】 |
レッドリスト〜警視庁組対三課PO〜 |
【作者】 |
神崎裕也 |
【連載期間】 |
2021〜 |
【巻数】 |
既刊7巻 (2023.9現在) |
【掲載誌】 |
週刊漫画ゴラク |
【ジャンル】 |
サスペンス、警察 |
作品紹介
1巻を読む!
舞台となるのは「警視庁組織犯罪対策部三課プロテクションオフィサー(PO)」
・・・別名「天国に一番近い部署」
とんでもない別名ですね(笑)
内容は「対暴力団専用ボディガード」でいわば「護る警察官」なんです
俗に言う警察のボディガードって「SP」が有名ですがこれは警護対象が高官や政治家など立場的に重要な人物を護ります
対してPOは暴力団関係の人物が警護対象なので暴力団に狙われていれば一般人でも学生でも対象になってきます
ここでお待ちかねの主人公登場!
内勤希望でヒョロっとした冴えない刑事「斗ヶ沢孝臣(とがさわ たかおみ)」
どっからどう見ても頼りないしカッコ良さも足りない(失礼)
とても神崎漫画の理不尽ハードコア展開を乗り切れるとは思いませんが、課長の「生駒絢(いこま あや)」は斗ヶ沢を高く評価しているみたいです
それ以外にも親が覚醒剤中毒者であるなど飄々とした見た目より経験豊富(悪い意味で)なのかも知れません
そして斗ヶ沢とバディを組むのはイケメン刑事「加護晄(かご ひかる)」
・・・こっちが問題の種です(汗)
この男の正体は「元ヤクザ」
しかも日本最大規模の暴力団山嶺会直系二次団体芥組の凄腕ボディガード
司法取引の拡大解釈を利用して裏社会の情報を提供する代わりに「準警察官」のPOとして活動しています
・・・いいのか?
真っ当な警察官ならこんな男と組むのは嫌がりますよね~
しかも天国に一番近い部署で(笑)
こっちもそれ以上の訳あり臭いですがその辺は追々わかって来るんでしょうね
現在全国の暴力団員は28,200人(1巻より参照)
その数は最盛期から見る影もない程減っており加護の元兄貴分「千道刻雄(せんどう ときお)」は自虐的に「絶滅危惧種(レッドリスト)」だとうそぶきます(ハイ!タイトル回収!)
しかし追い詰められた生物は生き残るためになりふり構わなくなってきます
そんな恐ろしい種とPOの戦いは絶対に血を見ますよね(ガクブル)
とりあえず1巻では主要キャラの顔見せから、SPで斗ヶ沢と同じ教場の同期「嶋(しま)」の依頼で総理大臣「大友一里(おおとも いちり)」の警護に駆り出されます
総理の警護なんてなにか起こるに決まってるやん⁉
2巻を読む!
折角出て来た嶋でしたが、「桜を見る会」で総理を襲った元暴力団員の凶弾を受け亡くなってしまいます(チーン)
なんでこんな近くまで接近を許したのか?
斗ヶ沢は加護に疑いの目を向けます・・・が、悪い想像を振り払い「今は信じる」と決めました
さぁこれが吉と出るか凶と出るか???
そんな暗い空気を振り払うように新キャラ投入です
ヤクザを愛しその愛情はB(暴力団)の文化、歴史、ファッション、Vシネ、果てはヤクザBLにまで手を出す真性のBマニア!
元暴力団対策情報室「多門了子(たもん りょうこ)」巡査部長登場!!
・・・・・・
・・・・・・またやっべぇのブッ込んできましたね(汗)
その不必要なまでの知識でPOの知恵袋となってくれそうです
お次は元警察官「清武正一郎(きよたけ しょういちろう)」の護衛
ここでも新しいPO仲間の登場です
何かと口うるさそうな「渋木勉(しぶき つとむ)」と巨漢でなぜか渋木を「ツトムくん」呼びする相棒「柿ノ本真秀(かきのもと まほろ)」
陰気な斗ヶ沢&加護よりは元気で良い人そうだけど・・・死なないでね~
警備の内容とかより一番驚いたのは斗ヶ沢がオートロックのドアを素手でこじ開けた事ですね
ありえんでしょ・・と同時に斗ヶ沢が見た目よりスペック高い事が徐々に明らかになってきます
ここで出て来た社会の問題点として「元暴力団更生の難しさ」がありました
「元暴5年条項」というのがあって「口座が作れない・保険に入れない・家が借りれない・携帯も作れない」なんですが、これ完全に詰んでますね(チーン)
ならなければいいというのは正論ですが、社会に戻す気がないせいでまた暴力団の世界に戻って行く悪循環もあります
そして加護の過去も少し明らかになります
加護は芥組組長「芥正道(あくた しょうどう)」のボディガードでしたが、警護中に彼は殺されてしまいます
犯人と目星を付けられているのは娘の「芥巳那子(あくた みなこ)」
何とか逃走中の巳那子を保護したい加護に反し、当時加護と共に「四天王」と言われた3人は巳那子抹殺に動きます
「青龍」千道刻雄・「朱雀」光永聡明(みつなが そうめい)・「玄武」袈裟丸國秀(けさまる くにひで)
そして「白虎」加護晄・・激突必至な展開ですね!
3巻を読む!
今回は斗ヶ沢の妹「実里(みのり)」が事件に巻き込まれます
実里は看護の専門学校に通う学生で斗ヶ沢と2人暮らしをしています
父親がシャブ中という悲しい過去を持ちながら持ち前の明るさで前向きに頑張っていましたが、彼女がアルバイトしていた「辺見病院」で暴力団組長が射殺されました
その防犯映像には院長の「辺見淳一郎(へんみ じゅんいちろう)」と手を取り合って逃走する実里の姿が・・・・
妹がいるっていう序盤の設定を知った時点でいずれは事件に巻き込まれると思ってましたけどね(ウンウン)
この回では斗ヶ沢とシャブ中だった父親の過去にフォーカスが当たります
自動車整備工場を経営していた父親は資金繰りの悪化に伴いヤクザの口車に乗せられて不正を働くようになっていきます
家族を顧みずシャブの虜になった父を斗ヶ沢は今も嫌悪していました
・・まぁ当然ですよね~
そんな中で起きた妹の失踪事件
心中穏やかでないのは当然ですが、荒れる斗ヶ沢を諫めたのは意外にもパートナーの加護でした
神崎漫画に悲惨な結末はマスト!・・とわかっていても今回ばかりは実里が無事であって欲しいと本気で願ってしまいました
斗ヶ沢と実里が良い人過ぎた影響のせいか加護もいつになく前向きで頼もしいですね
この問題の裏には最近のヤクザにまつわる黒いお金事情が潜んでいます
みなさんが何気に使っているお金がヤクザに流れているかも知れません(ビシッ)
後半では関東一の連合団体・山嶺会執行部の定例会「八人衆会」が開かれます
酒の席なんだけどみんな食べ方汚い(笑)
しかも会長の「尾方偵三(おがた ていぞう)」は重度の拘禁病・・
【拘禁病とは】
自由をきびしく制限された拘禁状況のもとで起る精神異常。
拘禁という状況が重要な発病因子になるので,精神病と呼ぶよりも心因反応と呼ぶほうが妥当と考えられている。
ガンザー症候群,激しい精神興奮 (監獄爆発) ,好訴妄想,被害妄想,抑うつ気分などがみられる
・・・らしいです
トップが揺らぐ山嶺会に四天王の3人目【朱雀】光永聡明が金で揺さぶりをかけます
若い頃の窪塚洋介がやったら似合いそうなスカしたキャラです(誉め言葉)
同じく新登場のヤクザ専門ジャーナリスト「中嶋乱丈(なかじま らんじょう)」や加護の密会相手である芥組舎弟頭「名取賢将(なとり けんしょう)」の動きにも注目ですね
4巻を読む!
POへの新たな依頼はLSR(レジェンドスーパーレア)ヤクザ(多聞談)「不動の元治」こと「津島元治(つしま げんじ)」の護衛
20年ぶりに出所してきた津島の依頼は一風変わったものでした
「自分から守って欲しい」
津島はいわゆる人情系のヤクザで自分が所属していた仲松組の前組長「仲松玄内(なかまつ げんない)」と共に町の人を大事にしながら仁侠道を歩んでいました
しかし仲松がヤク中のチンピラに殺され犯人を殺した自分が服役すると舎弟だった「錦戸美也(にしきど よしなり)」が組長になり組もかつての面影を無くしてしまいました
当然津島は面白くないですよね~
なので組抜けを決意しますが「俺が錦戸を殺さないように守ってくれ」だそうです
言い分はカッコいいですけど、ちょっとかわいそうな結末が待ってました
市民からすれば仁侠だろうが外道だろうがヤクザはヤクザってことです
世知辛いけど仕方ないのかも知れません
その後加護の存在が光永にバレた事を知った名取が斗ヶ沢に直接接触してきます
でもこれは斗ヶ沢にとってかなり危険なやり取りになってしまいました
これ以上加護の過去に踏み込むという事は、いずれ警察組織を裏切る可能性が出てきます
もちろんそれも頭をよぎりますが、損得より友情を取るのが斗ヶ沢です!兄貴カッコいいぜ!!
そしてここまでのストーリーで最重要人物と目される「芥巳那子」も遂に登場です
今の所無事が判明しましたがヤクザに追われる身である事に変わりありません
巳那子の命を狙う千道・光永・袈裟丸vs加護&斗ヶ沢・・・
平和な内勤が完全に遠のきましたね(笑)絶対ハッピーエンドがない気がするのは僕だけでしょうか?
5巻を読む!
お次の依頼は多聞からの引継ぎ任務で元ヤクザの妻「白石麻里花(しらいし まりか)」の護衛
でもここで問題がひとつ発生します・・
加護がこの仕事をゴネる!(エエエエェェェェェェ!!??)
ま、結局罠だったんですけどね(チーン)
仕掛けたのはここ最近露出が増えていた光永聡明です
「将を射んとする者はまず馬を射よ」的に加護をおびき出すにはまず斗ヶ沢って訳で拉致られてしまいます
斗ヶ沢可哀そうすぎる(泣)
光永は金策に優れたいわゆる「インテリヤクザ」ってヤツで、暴力一辺倒のヤクザを見下す傾向にあります
でも極道の本質はそこにはないと芥正道に指摘された上に、彼に認められている加護にコンプレックスを抱いていました
屈折したヤクザ・・・超コワイ・・・(ガクブル)
ここからは光永の知略が勝つか?斗ヶ沢を探す加護の執念が勝つか?
加護が勝たなかったら斗ヶ沢は永遠にレギュラー降板です(⁉)
そこで助けに入ったのはまさかの千道でしたが、光永邸に侵入する為に取ったのは「加護女装大作戦⁉」
・・・しかも似合う!!!!
斗ヶ沢だって何の抵抗もせず捕虜になっているわけではありません
彼には腕力と筋肉とパワーがあります・・・・(同じ)・・・・
しかもクライマックスの美味しい所を持って行くのは主人公2人ではなく芥巳那子⁉
いい所で登場しますね~
追い詰めるのは加護と斗ヶ沢
殺るのは芥巳那子
絶妙のコンビネーション!!(組んでないけど)
6巻を読む!
結局光永の勇み足は山嶺会の首を絞める事になり「八人衆会」招集ですが・・・また食ってるよこいつら・・・食事イジリですかね?(笑)
そっちはさておきバディとしての信頼が深まった加護が取った行動は・・・有給⁉
斗ヶ沢の監禁現場で光永殺害の凶器を手に入れ一歩前進かと思いきや、加護は斗ヶ沢に秘密で凶器を調べるよう頼んできます
引き受ければ警察への背信行為、断れば加護との友情にヒビが・・究極の選択(汗)
そして動き出した最後の四天王「袈裟丸國秀」
芥組の暗殺部隊を指揮していた男が遂に腰を上げます
かつて自身がミスを犯した時に指を詰める代わりに自分の唇の皮を引きちぎった男・・・エピソードだけでも怖すぎなんですけど~
顔も怖いけど・・・
やっぱりこいつも巳那子殺す側なんですよね
今度の依頼はJKの護衛です
やっと華のある仕事かと思ったらそこはやはりPOのお仕事・・
対象は暴力団2世「鬼束愛輝名(おにづか あてな)」高校3年生
素敵なお名前(笑)暴走族2世でも通りそう
一部にはその権力(暴力)を自分の力と勘違いして笠に着るBAKAもいますが、大半の2世は望まざる所でその呪縛に絡めとられて生きています
愛輝名もその出生から辛い人生を歩んで来ましたが、18歳を機に家を出る覚悟を決めていました
勿論実家がそれを許す訳はありません
彼女は自分の意志を貫き自由を手に入れる事はできるのか?
このテーマはなかなかに重いですよね
実際にこの状況で苦しんでいる人が沢山いるでしょうから・・
でも愛輝名の努力は意外な形で加護にひとつの気づきを与えてくれます
7巻を読む!
愛輝名を見送り一安心したのもつかの間、駅構内で爆破事件勃発です!!
・・・本当に休む間もない・・
しかも加護はPO辞める発言をして斗ヶ沢の留意も聞く気なし(ビシッ)
駅のトイレで言い合う2人の間に入ったのは・・・
個室から現れた「中嶋乱丈」・・・まーまー忘れてたわ(笑)
ジャーナリストである彼からもたらされた情報は、社会に行き場のない「元ヤクザ」を篭絡する「邪悪(イビル)」なる存在でした
2人に一番心当たりのある邪悪は暗殺集団を束ねる袈裟丸でしたが、彼は千道によりあっさり葬られてしまいます(チーン)
功名心や大義名分を行動の源にしていた光永や袈裟丸に対し、千道の行動原理は「暇つぶし」
・・この男手ごわいですね
POを抜け芥組問題に決着を付けようとする加護
加護の独走を止めイビルに鉄槌を下したい斗ヶ沢
極道の面子の為に巳那子を何としても殺したい千道
三者三様の思惑は誰に優勢に働くのか・・・その鍵は意外にも「生駒警視正」が握っている⁉
彼女は芥正道組長殺害現場にいて加護を逮捕した張本人でした
その生駒警視正が襲撃されPOの警護対象となります
襲撃のタクトを握るのは四天王最後の1人・千道
彼が生駒をターゲットに補足する理由・・・それは芥巳那子の「共犯者」だから・・
その真実を知る為にもPOは全力を尽くして生駒を護ろうと最善を尽くします!
ようやく全体的な景色が見えてきましたね
まだ動機や経緯が謎なままですがここで生駒を護れるかがPOの将来を左右する気がします
でも相手はキ○ガイ・千道
こいつはガチで頭おかしいですよ!!(断言)
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