こんにちは
湖面をたゆたう漫画好きLuckoです
このブログではいい年した漫画好き(汗)の私が、これまでの漫画遍歴で好きだった漫画や作家さんの作品を中心にあらすじやキャラクターを簡単に紹介しつつレビューしていきます
完全に個人の独断と偏見ですのでその辺はご容赦ください
あとネタバレも含みますので注意してくださいね
今回ご紹介するのは凸ノ高秀(原作・江坂純)「she is beautiful」です
表紙の雰囲気で1巻をすぐ読みましたがその後ブログが暫くお休みになったのと同時に読むタイミングを失っていました
久しぶりに確認したらこの度完結していたので読み直しました(汗)
絵柄の雰囲気も好きでクライムサスペンス調の内容にもマッチしていましたが、近未来設定で1巻では情報量が多すぎて面白そう止まりでした
さぁ期待を超えてくれるのか?楽しみです
作品概要
【作品名】 |
she is beautiful |
【作者】 |
凸ノ高秀 (原作・江坂純) |
【連載期間】 |
2022〜2024 |
【巻数】 |
全6巻 |
【掲載誌】 |
となりのヤングジャンプ |
作品紹介
■ジャンル
この作品は「近未来クライムサスペンス」です
時代設定は2030年とかなり近めで文明レベル的にも現代とそう大差ありません
でも電子系や通信レベルがあと数年でここまで行かない気がするのでこの世界独自の地球という解釈でいいと思います(パトレイバーなんか1999年頃ですからね)
■箱庭(ファミリエ)
まず念頭に置く必要があるのが「箱庭(ファミリエ)」と呼ばれる研究施設です
職員以外全員子供で3年ごとに体外受精で産まれ全てが安全で清潔な施設で子供は成長していきます
ファミリエの子供は10歳の誕生日に「組み分け」と呼ばれる選別作業を迎えます
組み分けは「芸術・学術・生産・労働」の4項目に分かれますが、どう考えても前の2つと後の2つは差がありますよ・・・
ちなみに「生産」は体外受精で数年おきに子供を産み、「労働」は被検体として使われる準備をしなければならないと作中に出てきます
どこからどうみても胡散臭い施設ですよね
物語はこのファミリエを中心に進行していきます
■メインキャラクター
「くるみ」
ファミリエ出身の24歳、「眠る度に記憶がリセットされる」体質
「清香(さやか)」
くるみと同期、ヨーロッパ郊外でくるみと暮らしている
「光里(ひかり)」
くるみと同期、ファミリエを出てロシアでバレリーナ「カリーナ」として活躍
■レジスシステム
作品世界でもうひとつ重要なのが「レジスシステム」というナノマシンの存在です
・血管注入型のナノマシン
・2036年日本で接種が始まり現在20億人が接種
・感染予防を目的とした37種類のカプセルがワンセット
・レジス非加盟国は東南アジアの一部、ラテンアメリカ、サハラ以南のアフリカ、ロシア
という近未来要素満載の優れものです
これを注入していると目の前に指名手配犯(くるみ)が現れれば視覚情報としてアラートで知らせてくれます
これだけ聞くといい物に見えますが現代社会では受け入れられそうにないですね~
■デンマーク→ロシア→日本
さぁではここからクライムサスペンスを追いかけて行きましょう!
くるみが現在住んでいるのは「デンマーク」の郊外
なぜか大して仲が良かったわけではない「清香」と一緒
しかも一晩寝ると「10歳」に記憶がリセットされてしまいます
これが基本設定です
清香によればファミリエで起きた事故でくるみは記憶障害を負い多額の年金が支払われる形でファミリエを出て清香が生活のサポートをしているようです
そこで偶然見つけた一枚のメモ
「清香を信じないで 清香ちゃんは悪い人 パスポートを探して」
もう怖いよ!!どうやらメモは過去のくるみが書いた模様・・
その上床下からは「沢山の偽造パスポートと外貨」、庭からは「謎の死体」
・・・・・・逃げるしかない!!(同意!!)
ここからは逃げては清香に見つかっての追っかけ子が続きます(決して楽しくはない)
厄介なのはくるみの「記憶リセット」です
移動しても記憶が無くなるのですぐトラブルに巻き込まれます
変なボンボンに襲われそうになったり列車で荷物全部盗られたり・・・なかなかに散々です(汗)
旅は最終的にファミリエのある日本まで続きますが、その間に謎だった部分も明るみになります
■ファミリエの正体
まずファミリエは瀬戸内海沖の孤島に存在します
そこで育ったくるみたちは「非ヒト霊長類」と呼ばれる実験動物でした
開発責任者はレジスカプセルの筆頭開発者「七尾礼庄(ななお れいじょう)」
非ヒト霊長類は世界国際人権機構でラットと同じ存在と認定、動物愛護法が適用され箱庭で飼育し外には出さない約束になっています
しかし現在この七尾礼庄は行方不明となっていますが、彼の視覚情報を解析した結果殺したのは「くるみ」・・・と言う事で庭の死体は七尾礼庄でした!!(ドーン)
■清香の正体
ここまでくるみに固執しつつも彼女を害するどころか守ろうとしていた清香
彼女は何者なのか?
実は非ヒト霊長類の成功種で七尾礼庄とレジスカプセルを開発した天才でした
事故で昏睡状態となったくるみを見守っていたのも彼女で彼女が目を覚ますと同時に七尾礼庄から逃れるようにファミリエを逃げ出しくるみを保護します
結局彼女は良い人でしたね(くるみにとって)
でもくるみが好きすぎて自分の記憶操作し「くるみスキスキピーク」で保持しようとするクレイジーさで見るととても普通の人ではありません(笑)
■黒幕は七尾礼庄??
既に黒幕は死んでいる⁉って驚きの展開でしたがこの人ただに行き過ぎた研究バカの側面も強くガチの黒幕化というとちょっと微妙ではあります
でもレジスカプセルに仕込みをして人類全てへの権限を得ようとしていた辺りアブナイ人物だったのは間違いありません
■最後の仕込み
ファミリエに辿り着いた清香は現社長「藤堂(とうどう)」との交渉に入ります
清香の望みは「くるみと平和に暮らしたい」一択
といってもレジスの機密やファミリエを深く知る清香を会社は野放しにしてくれませんよね~
かなりすったもんだありましたがようやく交渉成立!
最後はレジスの「承認」のみ・・
それは不問・・と思ったらいつの間にか強大な権限を与えられ成長していたレジス・・というか「AI七尾礼庄」が条件として出したのは「究極の選択」!!
「くるみ&清香の死」or「その他非ヒト霊長類全員の死」
さぁ5分以内で決めちゃってね!!って出来るかあああぁぁぁぁ!!!!!
やっぱり七尾礼庄はとんでもないクレイジーでした
ここからは初めてポンコツじゃないくるみ(失礼)を交えた最後の駆け引きになって行きます
ただ平和に2人で暮らしたいだけなのにここまで追いつめられるのは非ヒト霊長類という特殊な生い立ちも関係しますがひとつの生命との向き合い方なんかも考えさせられる作品でしたね
これにて「she is beautiful」読了です!
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