こんにちは
湖面をたゆたう漫画好きLuckoです
このブログではいい年した漫画好き(汗)のボクが、これまでの漫画遍歴で好きだった漫画や作家さんの作品を中心にあらすじやキャラクターを簡単に紹介しつつレビューしていきます
完全に個人の独断と偏見ですのでその辺はご容赦ください
あとネタバレも含みますので注意してくださいね
今回ご紹介するのはたらちねジョン「海が走るエンドロール」です
この作品は1巻が発売された時にTwitterでかなり話題になってましたね
それに触発されて本屋に行った時には売り切れてましたから・・・で、買うべき時に買えなかったんですっかり熱が冷めて忘れてました(汗)
気が付いたら4巻まで出てて以前まとめたのですが、今回読むシリーズで再読しました
アニメ化とかの話はないけど、しても面白そうなんですけどね~
とりあえず現在発刊されている6巻までを読んで行きます!
作品概要
【作品名】 |
海が走るエンドロール |
【作者】 |
たらちねジョン |
【連載期間】 |
2021〜 |
【巻数】 |
既刊6巻 (2024.4現在) |
【掲載誌】 |
ミステリーボニータ |
作品紹介
■映画を撮る物語
この作品のベースとなっているのは「映画」です
とは言ってもそんなに難しい映画の技術的なものが出てくる訳ではなく、どちらかと言うと映画を撮る人が映画にどう向き合っているのかという内面的なものにフォーカスされています
■主人公
メイン主人公は2人
ひとりは夫と死別した主婦「茅野うみ子(ちの うみこ)」
御年65歳!
その年齢自体は珍しいものではありませんが、漫画の主人公としては異例ですよね
旦那さんは「四十九日を過ぎた」という表現があるので死別してからそれほど時間は経っていません
経済的な心配はないけど、特別打ち込むような趣味もなく日々を過ごしていたうみ子はたまたま入った映画館で中性的な美男子「濱内海(はまうち かい)」と出会います
こっちがもうひとりのメイン主人公ですね
このまま恋愛的な展開・・・という面白展開ではありません!
海は美大に通う学生でしたが、親との折り合いが悪くイケメンな見た目とは裏腹に学費も自分で稼ぐ苦学生です(主食はう○い棒)
性格はマイペースだし恋愛感情には疎い残念イケメンです(笑)
しかし映画に懸ける情熱と感受性は強くそんな海を見たうみ子は羨ましく思い惹かれていきます(人間的にね)
海も自分にはない感性と年齢を重ねた懐の大きさを持つうみ子に興味を持ち始めます
■美大キャンパスライフスタート
海に映画を見る側ではなく「作る側」だと指摘を受けたうみ子はなんと・・美大に入学します(⁉)
なんとアグレッシブな・・・
よく社会的地位を得たりリタイアした人が学びを求めて大学に入るという話は聞きますが、うみ子は昔映画を撮ってたとかではありませんからね
清水の舞台から飛び立ちましたね(笑)
ここからのストーリーは大学での授業や課題、映画への向き合い方、そして海との日常的な生活がメインになって行きます
正直うみ子自体特別な過去を持っていたり非凡な才能を発揮する訳ではありません
普通の学生よりは勤勉で歳相応の経験値や考えの深さはありますが、その分体力はないし老眼だし普通のおばあちゃんですね
でも情熱はあります!!というか自分の中でくすぶっている情熱の原石と向き合いながら学生生活を進めていきます
ひとつだけ意外な要素は1人娘(既婚)がBL漫画家って事ですかね、うみ子は理解してないけど(笑)
■海の家庭の事情
一方で海は映画への情熱は人一倍ながらそれ以外の部分ではちょっと残念な男の子です
高校時代の友人に感化され映画を志しますが、当の友人は家庭や金銭的な事情で早々にリタイアしちゃってぼっちになります
その上、父親は不倫しているくせに家族にはマウントを取るモラハラ男で家庭の援助も完全に拒否していました
そのせいでの貧乏生活です
撮る側としての熱意がある反面、彼には「撮られる側」の才能が発掘され途中からは資金稼ぎを兼ねた芸能活動を開始します
ようやくイケメンが役に立ちました(笑)
■3人目の主人公??
そんな2人に「第三の男」として絡んで来るのがインフルエンサーの「sora」です
SNSを中心に人気沸騰中の彼はエキストラ役をしていた海と、65歳で大学に通ううみ子に興味を持ち関係性が増して行きます
soraはインフルエンサーとして精力的に活動していますが、彼の目標はうみ子たちと同じく「映画」です
その為に顔を売り人脈を広げ金を稼ぐ!
どれも映画撮影に必要なものですよね
夢を叶える為に必要な現実的な側面を良く知っているリアリストです
そして何気に勉強熱心だし、積極的に良い物を取り入れようとする貪欲さもあります
海が芸能活動を始める同期になったのも彼の存在が大きいですね
■うみ子と海の愉快な仲間達
その他うみ子の学生生活ではイケメン女子で海に想いを寄せ撃沈するガチ勢コスプレイヤー「山口稿(やまぐち こう)」やゆるふわ系の「高階晴(たかしな はる)」との女子活とかも体験したり、地味ながら海の友人枠でいい味出してる「友保(ともやす)」と「小林(こばやし)」のロン毛&坊主コンビはコンパ友達になりました(笑)
■本格的撮影への一歩
うみ子は「周芳(すおう)教授」に勧められて「ぴえフィルムフェスティバル(PFF)」という映画祭への作品出展が決まり「自分の撮りたい映画」と向き合います
PFFには海やsoraも参加していて初めて公の場で鎬を削る機会にもなります
でもその最中にうみ子は過労で倒れ自身の身体や残された時間で出来る事と向き合い始めます
海も自分のイメージを映像に具現化する際に多くのキャストやスタッフとの軋轢を初めて経験し心が折れかけます
この辺soraが一番大人かも知れませんね~
■うみ子の現在地
ここまで多少の(?)困難はありながらも順調だったうみ子の映画航海が初めて難破します
一次審査「海&sora入選・うみ子落選」
その上海の作品はグランプリに選ばれ映画監督として大きな差を付けられてしまいます
落選の悔しさと自分の現実を知ったうみ子がここから更に「自分の映画」をブラッシュアップしているかが注目になりますね
あとここまで大きく目立っていないながらも要所要所に登場してはうみ子に刺さる言葉を残している映画監督の「宮本(みやもと)」や、明らかにうみ子に興味がありそうなPFFプロデューサー「古田(ふるた)」なんかが良い形でうみ子に絡んできたら面白そうなんですけどね
今後もスリルやサスペンスはなさそうですが強烈なドラマはやって来そうな期待感があるんですよね~
65歳にして自分の世界が大きく広がったうみ子の伸びしろはどれだけあるのか?
正直倒れちゃった時はそのまま○ぬんじゃないかと焦りましたが・・・(オイッ!)
監督として大成するにはもっと殻を破らないとダメですよね
ここまでが既刊6巻のおおまかなあらすじと感想です
さて!次回は・・・10巻くらいで更新を予定しております
興味が出た方は是非読んでみてくださいね!
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