第71回 野原多央「なんくるなんない!」を読む!

なんくるなんない!02 SF・ファンタジー
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こんにちは
湖面をたゆたう漫画好きLuckoです

このブログではいい年した漫画好き(汗)の私が、これまでの漫画遍歴で好きだった漫画や作家さんの作品を中心にあらすじやキャラクターを簡単に紹介しつつレビューしていきます

完全に個人の独断と偏見ですのでその辺はご容赦ください

あとネタバレも含みますので注意してくださいね

今回ご紹介するのは野原多央「なんくるなんない!です

この作品は野原先生の前作「水曜日のシネマ」を呼んでいた事から読み始めました
あまりの方向性の違いにドン引き・・もとい、かなりびっくりしましたが雰囲気で読ませていた前作から勢いで読ませる作品になって野原先生の引き出しに驚かされました
正直次も淡い恋愛モノかなって思ってたんですが・・・
とにかく可能性を秘めた意欲作である事に間違いありません!

作品概要

【作品名】
 なんくるなんない! 
【作者】
野原多央
【連載期間】
 2023〜 
【巻数】
既刊2巻
(2024.7現在)
【掲載誌】
月刊!スピリッツ

作品紹介

■ジャンル

この作品のジャンルは「親子喧嘩」・・・ではなく「SF」です
種類としてはサイキックに関係するSFですが今後の方向性についてはまだわかりません
もしかしたら地球を襲う宇宙人との戦いになるかも・・・はないか(笑)

■メインキャラクター

「比嘉雷吉(ひが らいきち)」
38歳の自衛隊員、元空挺レンジャーで現二等陸尉
座右の銘:風林火山
妻を亡くし男手ひとつで娘を育てている、バチバチの超現実主義者

「比嘉(ひが)ハルコ」
13歳、雷吉の娘、思春期を迎え父とは微妙な関係になっている
座右の銘:毒を食らわば皿まで

「謝花(じゃはな)ミヅキ」
13歳、親に捨てられ頭痛薬を求めて沖縄の病院を襲っていた少年、見た目は中性的で女装も似合う

「久高(くだか)キエ」
ノロという沖縄に伝わるシャーマンの一族、ハルコとは幼馴染でクラスメイト

■ここまでのあらすじ

沖縄の基地に勤める自衛官・雷吉の悩みの種は娘のハルコでした
思春期という難しい時期に加え突然サイキック能力に目覚めてしまうから大変!
物は吹き飛ばすし鼻血は出すし心配しかありません



それに加えて巷を騒がせていた病院強盗のミヅキまで抱え込む事になり比嘉家はスクランブル状態
少しでも平穏を取り戻したいと思う雷吉の願いとは裏腹にサイキック事案は自衛隊を飛び越え米軍にまで波及し収拾のめどが全く立ちません



そこで雷吉は有事に備えハルコ・ミヅキ・キエを特訓しますがそれより早く米軍の刺客がハルコの前に立ちはだかります・・

■SFだけど

雷吉は自衛官としてかなり優秀な部類です
でもハルコには全く頭が上がらないうえに反抗期+サイキックで手が付けられない状態・・
ベースはSFなれど基本的にはホームコメディの域を出ていません(笑)



雷吉はハルコが起こしたサイキックの超常現象を解明する調査部隊長に任命されますが、バレても困るし解決しなくても困る四面楚歌の状態・・・
募った優秀な部下たちをミスリードしようとするも他の勢力が解決に心血を注ぎ雷吉の寿命は秒単位で縮んで行きます

■沖縄ならではの地域事情

物語の舞台は沖縄です
沖縄と言えばリゾート・・と言いたいのですがここを語る上で外せないのが「米軍基地」です
現実でも何かと世間を騒がせる某基地ですが、この物語でもどうやらサイキック問題に関与しているみたいなんです
ハルコ・ミヅキ・キエの3人に共通しているのが同じ保育園出身という事実
米軍も関与しているこの保育園は何を示しているのか?
しかもサイキックは計5人いるみたいであと2人の存在が気になる所です・・・

■狭まる包囲網

雷吉のチームにブレーンとして参加した「国仲結衣(くになか ゆい)」は巨乳な上に沖縄科学大学の物理学の准教授でMITで最年少博士号を取得した才女
彼女はその頭脳を活かしサイキックを観測するレーダーを開発しますが、一番困っているのは勿論雷吉(笑)
更に米軍の化学者「ダン・アンダーソン」もサイキック少女を使いハルコ達を炙り出そうと仕掛けてきます



超常現象を調査しつつハルコ達の存在を匿わなければならない雷吉の明日は如何に?
華族の将来を憂いつつ自衛官としての職務を全うする雷吉に対し、思春期真っ盛りで親に反抗しながら勝手に行動するハルコの奔放さが噛み合わなくて良いですね
雷吉も親としてはかなりポンコツな部類ですが、自衛官として有能でその手腕も買われいる事から無駄な(?)苦悩を抱え込む事になります



沖縄で突如発生したサイキックにまつわるお話というのはわかりますが、今後どんな方向に転がって行くのかはさっぱりわかりません!
野原先生の思惑が我々の思考を遥かに超える事を望むばかりです!

luck’o
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