第16回 天道グミ「はたふりマーメイド」を読む!

はたふりマーメイド01 恋愛
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こんにちは
湖面をたゆたう漫画好きLuckoです

このブログではいい年した漫画好き(汗)の私が、これまでの漫画遍歴で好きだった漫画や作家さんの作品を中心にあらすじやキャラクターを簡単に紹介しつつレビューしていきます

完全に個人の独断と偏見ですのでその辺はご容赦ください

あとネタバレも含みますので注意してくださいね

今回ご紹介するのは天道グミ「はたふりマーメイドです

この作品はマガポケでたまたま見て面白そうかなと思って見たのが最初ですね

ヒロインが手旗信号でしか会話しないってぶっ飛んだ設定も驚いたんですが、主人公のポジティブ過ぎるキャラも結構気に入ってました

でもコメディ色が強すぎたのか読者には刺さらなかったようで2巻で終わってしまいました(チーン)

現在もヘルズキッチンは連載中のようなのでまた機会があればそっちも読んでみたいし、新連載も期待して待とうと思います

作品概要

【作品名】
 はたふりマーメイド 
【作者】
天道グミ
【連載期間】
 2022〜2023 
【巻数】
全2巻
【掲載誌】
マガジンポケット
【ジャンル】
恋愛・学園

作品紹介

1巻を読む!

主人公は高校1年生の「目黒良疾(めぐろ よしとし)」

子供の頃に見た童話「人魚姫」の悲しいストーリーに心を打たれハッピーエンドなアニメを作りたいと志したピュアボーイです
高身長で鋭い視線の見た目体育会系なのにフィジカル最弱、絵心がないのにアニメ制作を志すストイックなメンタル、理想の人魚姫の声をひたすら求める執念、そしてヒロインに嫌われても「無関心より嫌悪感の方が脈アリ」というポジティブ思考・・・現実にいたらヤヴァイ奴です(笑)



そんなキャラ濃い目の主人公に対するヒロインが「望海こはも(のぞみ こはも)」

スポーツ万能、美人、スタイル抜群でちょっと(?)食いしん坊と一見非の打ち所がないようなJKですが、唯一の問題は「会話を手旗信号」で行うという特殊スキル
親が元海自だから・・・というコアな設定もありますが、引き金となったのは彼女の「声」
小学校時代に自分の声を馬鹿にされ笑われたこはもはそれ以降全ての会話を手旗信号で行うようになり自分の声を封印しました
・・よく学校が許したな・・・手話の子もいるからその延長線か⁉



しかし入学前に彼女の歌声を偶然聞いた目黒は長年追い求めた人魚姫の声をこはもに重ねます
晴れてクラスメイトになった(しかも席が隣)目黒はひたすらこはもを勧誘し続けます
さぁ、目黒は頑なに閉ざされたこはもの声帯を開く事が出来るのか⁉
・・というのが導入ですね
とにかく主人公、ヒロイン共にクセが強いですね(笑)



目黒は基本かなりピュア性格です
多分メンタルにパラメータ全振りしたせいで虚弱なんでしょう(笑)
レコーダー片手にあの手この手でこはもの声を拾おうとしますが、こはもが嫌がる事をしないような配慮はちゃんとあります
しかも才能は無くてもアニメ制作を諦めず「下手は自分の個性」とまで言い切る考え方は、自分の声にコンプレックスを持つこはもにもいい影響を与えていきます



こはもの心を溶かせるのは目黒しかいないんじゃないかって思ういい関係性なんですよね
でも目黒がピュアなおバカ過ぎて毎回残念な結果になってしまいます(笑)

そんな2人の周りを固めるのは、高校入学から目黒の友達になった「宗田サビキ(そうだ さびき)」とこはもの中学からの親友「芦屋加恋(あしや かれん)」
宗田はこはもと同じ小中学校で目黒が知らない情報を提供してくれたり、ピュアすぎる目黒の行動を面白がりながら協力してくれます
加恋はこはものコンプレックスを受け入れながら、唯一手旗信号まで理解してくれた友人で何を置いてもこはもファーストで寄り添ってくれます
更に変な兄を受け入れているブラコン「目黒吉音(めぐろ きつね)」も交えてストーリーが進んで行きます



作品の舞台が愛媛の港町なのもあって年配の漁師なんかには手旗信号の受けが良かったり、こはもはそもそも手旗信号という特殊性以外は美人で愛想の良い子なので周りからも人気のある女の子だし、形的に付きまとっている目黒も真直ぐな性格すぎて裏表がないいいコンビだとは思うのですが・・
お互いの主張が平行線過ぎる(チーン)

最後は目黒の熱意が通じる形で終わるとは思うのですが、いかんせん声を馬鹿にされたコンプレックスだけでそこまで頑なにしゃべらない物なのかがちょっと疑問ですね
一体どんな声してるんだろう?

2巻を読む!(完結)

メインキャラがちょうどまとまって来た所で新キャラ投入です
イケメン演劇部員で脚本も書けるルッキズム野郎「白河奈月(しらかわ なつき)」とその妹で超憑依型女優の「陽(あきら)」が参入!
奈月はこはももビジュアルとキャラに惚れ込み演劇部の「ロミオとジュリエット」にジュリエット役として起用しようとし、陽は目黒の人魚姫に惚れ込み人魚姫の声優になろうと積極的に呼びかけてきます

ここで本来なら目黒とこはもの関係に変化が起きた方がいいのですが、こはもはルッキズムで加恋を馬鹿にした奈月を嫌っており目黒は人魚姫の声優をこはも一本で絞っているので大きな揺らぎにはなりませんでした
ちょっと残念ですよね~
無駄に(?)濃いキャラ出しといてあまり波風が立たなかったのはどうなんでしょうか?
僕はちょっとここでアクばかりが強くなってトーンダウンしたのを覚えてます



その後も兵士長役でスカウトした化学教師「定理(じょう さとし)」が目黒の母親と同級生だったり、迷子の黒猫を探したり、目黒のトラウマ話が出たりとキャラ深堀メインのエピソードが続きますがもうこの辺りで打ち切り決まってたんでしょうね
最初からアニメの声優枠を幾つか開けておいてその適任者を探す展開か、手旗の話メインにするか、日常メインにするかはっきりと路線が決まってる方が読みやすかったかなとも思いました



正直2巻になって目黒の勢いがトーンダウンしたのが残念でしたね
こはもは手旗信号以外は普通の女の子なので陽みたいな天才女優と張り合うのはちょっと無理がありましたよね
目黒のバックアップありきですからね~



最後はこはものコンプレックスの原因となった「神崎心(かんざき しん)」が登場しこはもの恋愛感情が露わになると目黒がショックを受けて失踪する展開に・・・
最後まで目黒とこはもの意思疎通が不十分なまま最終回に突入しちゃいました
手旗信号を使うJKが変り者かと思っていたら、こはもは普通のJKで周りのクセツヨばかりが勝って来ちゃいましたね

なんか色々惜しい・・・
個人的には目黒のまっすぐさは大好きだったので、そのスタンスのままストーリーを引っ張って行った欲しかったけど目黒本人が天然すぎてブレーキかけちゃいましたね(笑)



天道グミ先生の次回作を注目して待ちたいと思います
男子も女子もキャラの雰囲気は大好きです!


luck’o
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