【クラシック】第18回 塀内夏子「Jドリーム飛翔編」を読む!

Jドリーム飛翔編01 スポーツ
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こんにちは
湖面をたゆたう漫画好きLuckoです

このブログではいい年した漫画好き(汗)の私が、これまでの漫画遍歴で好きだった漫画や作家さんの作品を中心にあらすじやキャラクターを簡単に紹介しつつレビューしていきます

完全に個人の独断と偏見ですのでその辺はご容赦ください

あとネタバレも含みますので注意してくださいね

今回ご紹介するのは塀内夏子「Jドリーム飛翔編です

この作品は前回紹介したJドリームの続編になります
前作でJリーグが開幕した日本は空前のサッカーブーム(短かったけど)になり、その恩恵もあって若年層への指導も徐々に充実していきます
下部組織の拡充もJリーグチームにとっては必須条件だったし、何よりチームを安定的に強くしていくには若手の台頭はマストですからね
そんなこれからJや世界に羽ばたいていく世代が今作の中心となっています

作品概要

【作品名】
 Jドリーム飛翔編 
【作者】
塀内夏子
【連載期間】
 1996〜1997 
【巻数】
全10巻
【掲載誌】
週刊少年マガジン

作品紹介

■ジャンル

ジャンルがサッカーなのは言うまでもないのですが、今回は下部組織年代の「ユース」が主役です
舞台はアメリカW杯後のワールドユースイタリア大会です
現実では1995年カタール、1997年マレーシアなので前作と違い架空の開会ではないかと思われます
ストーリーは大会予選を日本が突破した所から始まります

■メインキャラクター

「赤星鷹(あかほし たか)」
主人公、16歳でA代表の中心になるがアメリカW杯予選以降行方不明になっている

「中居真(なかい まこと)」
地元の高校生、足が速い

「小林宏(こばやし ひろし)」
31歳、日本代表トレーナー、鍼師

■相変わらずハチャメチャな導入

まず今回のベースとなるチームはアジア予選を突破してワールドユースイタリア大会に臨む日本代表ユースチームです
ちなみに「ユース」とは育成年代の事を指し日本ではU19・U17・U15などがあります
このチームは多分U19ですね



このままでは本大会が厳しいと踏んだユース代表監督「松木(まつき)」はアメリカW杯予選以降行方をくらませている鷹を血眼になって探します
ちなみにこの人レネ監督の下ではコーチだった人ですが慌てふためく以外特に何も出来ない無能です(笑)
まぁサッカー漫画に監督はいらない時代なんで・・・



鳶職に戻りその日暮らしをしていた鷹を見つけた松木は何とか鷹をチームに入れようと口説きます

「キャプテンやらしたげるから~」

・・・こいつ最低だな・・・
若いながらも鷹の実力を認めてくれた富永達と違い同世代の反発は相当なものでした
自分の力で勝ち取った出場枠を横からかっさらわれる訳ですからね(ウンウン)



そんな事知らぬ顔でチームに入った鷹は自分の独断で2人の選手を追加登録させます

「柳木(やなぎ/ヴェルディ川崎)」
MF、ボランチをこなし視野が広い
と近所の足が速い高校生・中井、パシリ能力が高い

・・・勝手にもほどがある・・・

■不協和音のユース始動

王様気分の鷹、ただの高校生・中居に加えアルゼンチン仕込みのGK「浜本真(はまもと しん)」と名古屋グランパスからアヤックスにレンタル中の「立浪誠(たつなみ まこと)」がチームに加わりますが立浪以外は当然非歓迎ムード



特にここまでチームの中心だった「迫丸瞬(さくまる しゅん)」「嶋宏明(しま ひろあき)」「岸川悟史(きしかわ さとし)」「坂井真二(さかい しんじ)」のヴェルディ川崎カルテットは不満の色を隠しません
ヴェルディユース出身者は今も昔もクセツヨですから(良くも悪くも)

■試合ごとに固まる絆

ワールドユースイタリア大会
1回戦の相手は「スウェーデン代表」
高角度からのヘディングが武器の「ヨハン・ステファンス」はコンビネーションも不十分な立浪・浜本を苦しめます



2回戦は「ウルグアイ代表」
この試合は迫丸に試練が訪れます
彼は意外にも田舎育ちで親想いの塀内先生お馴染みの貧乏枠選手でした
そんな優しい彼の母が急遽心臓の手術を受ける事になり難しいメンタルで試合に臨まなければいけなくなります
でもそういう苦難を乗り越える事でチームが一致団結へと近づいて行きます



準決勝は「アルゼンチン代表」
アルゼンチンと言えば浜本ですね
過去に因縁のあるFW「フローレンス・ディアブロ」とバチバチにやりあいます
そしてアルゼンチンと言えば「マラドーナ」ですよね
擬似マラドーナの天才MF「アンドレア・リナレス(通称ビーベ)」はサッカーの才能を見込んだ父親の操り人形になっていました
奔放な鷹と親の庇護を抜け出せないビーベとの天才対決の結果は⁉



そして決勝は開催国「イタリア代表」
既にプロとして活躍するMF「アレッサンドロ・ロッシ/パルマ」、FW「サルバトーレ・ビアンキ/カリアリ」、GK「パオロ・ヴェルデ/ACミラン」を擁する最強の敵です



今回の鷹は同世代とチームを組む事で成長著しいチームの中で成長を迫られていく
臨機応変なチーム戦術の形成、ポジションや戦略の指示、そして勝負どころでは自分で切り込んでいく勝負勘など前作ではベテランに助けられた部分も自分で作って成長して行きます

それ以外にも鷹に足の速さだけを見込まれた中居が自分の居場所を作って行くために考えて努力を重ねて行く所や、最初はチームに興味がなかった浜本が試合や日常を通して日本代表としての責任とプライドに目覚めて行く所なんかも注目です



この世代は本当にちょっとしたきっかけで大会中にも大きく成長していく伸びしろしかない世代です
A代表とは違う未熟さと力強さを楽しめる本編とは違った魅力を持っている作品となっています
これにて「Jドリーム飛翔編」読了です!


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