こんにちは
湖面をたゆたう漫画好きLuckoです
このブログではいい年した漫画好き(汗)のボクが、これまでの漫画遍歴で好きだった漫画や作家さんの作品を中心にあらすじやキャラクターを簡単に紹介しつつレビューしていきます
完全に個人の独断と偏見ですのでその辺はご容赦ください
あとネタバレも含みますので注意してくださいね
今回ご紹介するのは川原正敏「ヒーロー」です
今でこそ「修羅の門」「修羅の刻」「海皇紀」など出せば売れるヒットメーカーなイメージの川原先生ですがデビュー当時はあまりヒット作に恵まれていませんでした
ここまでの連載もほぼ打ち切りでこの作品も短い連載でしたが徐々に川原先生の雰囲気が醸成されていった気配を感じられるものになっています
でも残念ながらこの時代はよほどの覚悟がないとスポーツ漫画が売れる時代でなく作風とテーマがちょっと不一致な感は否めない内容になっています
これがヒットしていたらマガジンきってのラブコメ作家になっていたと思うと・・恐ろしい・・
川原先生!修羅の門第三門お待ちしてます!!
作品概要
【作品名】 |
ヒーロー |
【作者】 |
川原正敏 |
【連載期間】 |
1988〜1989 |
【巻数】 |
全2巻 |
【掲載誌】 |
週刊少年マガジン |
作品紹介
ジャンルは当時流行りのあの作品?
物語の舞台は元女子高で進学校の「明華学園高校」
内容はマガジン版でサッカー版のタッチです・・以上!!
いや・・マジで・・・(笑)
主人公は「神原将臣(かみはら まさおみ)」
15歳の高校1年生でほぼ休眠状態の空手部員
原を○に変えたら某漫画家にしか見えない名前ですね・・・(笑)
ヒロインは幼馴染の「晶(あきら)」
多分1巻では苗字が分かりませんでした
活発で社交的なショートカットJKです
ライバル枠はサッカー部のGK「風間俊郎(かざま しゅんろう)」
サッカー強豪校に入る実力がありながらなぜか部員10人の弱小サッカー部を率いる天才キーパーです
ほら!このベタベタの三角関係!!
しかも巻末インタビューで川原先生の好きな漫画家は「あだち充」「高橋留美子」「大友克洋」「吾妻ひでお」・・・振り幅すごいな(汗)
でも注目すべきは「あだち充」!!
ほら!タッチ!!(笑)
意外(?)にも真っ向勝負な青春もの
でも初々しいのは主人公の将臣が川原漫画特有のスカしキャラじゃない事ですよね
むしろ片想いしている晶と俊郎が仲良くなるたびにハラハラする可愛さが良いですね
もっとこんな感情的な主人公を出せばいいのにと思ってしまいます
序盤の関係性は「雅臣→晶→俊郎」の恋愛感情です
そんなイケメン天才GKに全て負けている将臣は晶の熱意に折れる形で11人目のサッカー部員となります
・・いや11人って辛うじて試合出来る人数なんですけど・・・
安心してください!将臣と俊郎以外の部員は完全にモブです(チーン)
しかも一回戦の対戦相手は名門「市立船川高校」
って事は千葉なんですかね?
対市立船川戦を控えた明華イレブンに俊郎が提示したのは・・「猛特訓」!!
昭和のスパルタ感ハンパねぇえええええええ!!!!
川原先生は後に原作として修羅の門に出て来た「イグナシオ・ダ・シルバ」が登場するサッカー漫画「修羅の門異伝 ふでかげ」を執筆している事からサッカーが好きだと思いますが正直サッカーとしての内容は0です!
それでも守って守ってカウンターで市立船川を倒すと後は学校の掲示板情報だけで瞬く間にベスト4に進出します!
まぁ・・タッチなんで(それも失礼だろ!)
ライバルは・・まさかの日向⁉
途中俊郎の先輩で強豪「国実工業」の天才ストライカー「日向誠(ひゅうが まこと)」がサッカーより先に晶争奪戦に名乗りを上げて来ます
ライバルキャラで「日向」を使う攻め気は・・・絶対編集部の意向でしょう!(笑)
しかも「国実」??長崎??
という波乱(?)の展開で2巻に続いていきます
画面の白さとか(褒め言葉)川原先生のらしさは見受けられますがキャラが完全に当時の少年漫画のダメ男子っぽくって不自然さは否めません
その反動で陸奥九十九が産まれたであれば将臣は必要悪だったのでしょう(可哀そうだろ!)
準決勝は「大京高校」・・・ん?東京A??
ここどこやねん⁉ってツッコミはさておき決勝まで全得点をたたき出した将臣と全てのシュートをストップした俊郎の活躍で決勝に駒を進めます
・・・もう2人でサッカーしろよ(笑)
しかし大一番を前に将臣と晶は俊郎が整形外科に入って行く姿を見て・・・忍び込みます!!(オイッ!!)
俊郎の膝はもう試合が出来る状態ではないと判明しますが、医師は朗らかに決勝に送り出します
・・・医者あああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!
時代なのか?それとも少年誌のノリなのか???
感動⁉の決勝戦
もちろん決勝の相手は日向率いる国実工業
でも安心してください!日向以外モブです!!(チーン)
なんだこの漫画・・・
試合内容はさておき(?)この戦いで晶は本当に誰が好きなのか気づいてしまいます!
そこからハッピーエンドで終わるのですが内容的にも完全に打ち切りっぽいんで巻いたのは仕方ないでしょう
でも!地区予選を優勝した高校がGKの負傷を理由に全国大会を対戦相手に譲るって・・しかも勝手に選手で決めて納得し合ってるし・・
ヒーローは色々ルールを破った破天荒な川原先生ではないでしょうか?
連載が週刊少年マガジンなので色々大変な所はあったんでしょうね
この時代って勢いとかノリ重視な所がありますからね(汗)
川原先生自身もどこまで納得して描いていたのかわかりませんが、内容的には2巻が妥当だった気がします
でも随所に後の川原節みたいなのが見られるのでファンは読むべき一冊だと断言しておきます!
これにて「ヒーロー」読了です!!
試し読みはこちらから↓↓
コメント