【クラシック】第21回 桂正和「ウイングマン」を読む!

ウイングマン01 SF・ファンタジー
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こんにちは
湖面をたゆたう漫画好きLuckoです

このブログではいい年した漫画好き(汗)の私が、これまでの漫画遍歴で好きだった漫画や作家さんの作品を中心にあらすじやキャラクターを簡単に紹介しつつレビューしていきます

完全に個人の独断と偏見ですのでその辺はご容赦ください

あとネタバレも含みますので注意してくださいね

今回ご紹介するのは桂正和「ウイングマンです

今や美少女キャラの巨匠でありアメコミ大好きな桂先生の連載デビュー作です
連載期間は2年とそんなに長くないのですが、カッコいいヒーローアクションと可愛い女の子でジャンプの一時代を担った作品となっています
「夢戦士ウイングマン」の名でアニメ化しベジータでお馴染み堀川りょうさんが主人公を務めた事でも有名です

作品概要

【作品名】
 ウイングマン 
【作者】
桂正和
【連載期間】
 1983〜1985 
【巻数】
全13巻
【掲載誌】
週刊少年ジャンプ

作品紹介

■ジャンル

この作品のジャンルは「変身ヒーローアクション」です
男の娘・・もとい男の子なら子供の頃にみんな憧れた変身ヒーローが悪の怪人を倒して行くライダーや戦隊でお馴染みのアレです
桂先生ご自身がアメコミやヒーローが大好きらしいので尚ノリノリで書いてそうですよね

■メインキャラクター

「広野健太(ひろの けんた)」
変身ヒーローに憧れる中学生、夢は正義の味方

「アオイ(現世界名は「夢あおい」)」
ポドリムスからやってきた少女、ドリムノートを健太に与える

「小川美紅(おがわ みく)」
健太のクラスメイトで保健委員、新体操部

「リメル」
ポドリムス支配者、ポドリムス人に強制労働を強いている

「キータクラー」
リメル軍の幹部、三次元でドリムノート奪取の任につく

■夢を叶える「ドリムノート」

この作品の肝となるのはアオイが健太に与えた「ドリムノート」です
アオイの父「ラーク」が開発したもので描いた事が現実になるとんでもチートアイテムです
これにより健太は自作の変身ヒーロー「ウィングマン」になれました
しかし科学は無視しても物理の問題は付いてきて強いパンチを打つには中身が鍛えられていないといけないというちゃんと制限もあります
決して「リメル死ね」とか書いて使う奴じゃないです(笑)

あとポドリムス人だけ使える一定の時間だけ止める事が出来る「ポドリアルスペース」も斬新でしたね

■異次元三角関係

アクションと並行して展開されるのが健太・アオイ・美紅の三角関係です
元々は本人の知らない所で健太と美紅は両想いだったのですが、アオイとコンビを組んでピンチを乗り越える内に健太の中に複雑な感情が芽生えてきます

■刺客続々

基本のストーリーはポドリムスから逃げて来たアオイを追ってリメル軍の刺客が次々にやってくるヒーロー物お馴染みの展開です
幹部・キータクラーは「北倉先生」として健太の学校に忍び込み、幹部「シャフト」はキータクラーと成果を奪い合い、「ザシーバ」はアイドルのマネージャーから健太に近付き、「神矢麗一・麗奈・麗人」の三兄弟は健太達の仲を分断しようとします
その他ポドリムス人でアオイの幼馴染「ナアス」や指令そっちのけで歌に熱中する「桜瀬りろ(おうせ りろ)」など多彩な敵が現れます
個人的にはナアス編で健太とアオイの関係は深まった気がしてますね
良い意味でウイングマンらしからぬビターな話でした

■仲間も続々

序盤は健太とアオイで刺客と戦うライダー的展開でしたが、途中からは美紅とヒーロー好きの「森本桃子(もりもと ももこ)」、新聞部の「布沢久美子(ふざわ くみこ)」を加え「ウイングガールズ」を結成しますが可哀そうなくらいラッキースケベ要員となります(笑)
学校でも健太を崇拝するヒーローオタクの「楠富青三(くすとみ せいぞう)」「北島みどり(きたじま みどり)」「渡辺広黄(わたなべ ひろき)」と森本桃子で「セイギマン」なる戦隊ごっこしたりして楽しそうです

■アイテムも続々

ウイングマンで欠かせないのがドリムノートによって生み出されたアイテムや技の数々です

「チェイング」の掛け声で変身するウイングマンを筆頭に海中、空中、異次元とどこへでも行ける万能バイク「ウイナア」、上半身からビームを放つ必殺技「ファイナルビーム」、敵の攻撃を防ぐ装甲で2倍のパワーが出せる「ウイングアームズ・ガーダー」、3体に別れ敵を三角錐のデプスゾーンに閉じ込めて大爆発を起こす「デルタエンド」、太陽光をエネルギーに変換する鎧で新技ヒートショックが撃てる「ソーラーガーダー」など次々に斬新なアイデアが飛び出してきました

一番良いのはそれぞれ有用だけどチートじゃない程よい(?)武器って所ですね
最後は健太の戦い方次第というのも素晴らしいバランス感覚でした

■ライエル編

リメルを倒してめでたしかと思ったら異次元には更なる刺客が現れます
それが美しい惑星を宝石に閉じ込めコレクションにしている全宇宙の支配者「皇帝ライエル」です
最初の大豪院邪鬼よりデカいです(笑)
このシリーズの特徴は・・・ここまでの連載でかなり画力が上がった桂先生が存分にエッチな描写を発揮する所です・・・いやマジで・・・



今回は美人科学者「ドクター・ヴィム」が作った戦闘員が刺客としてやってくるのですが、「コウモリプラス」は常にスカート狙ってるし「スノープラス」は基本スケベ設定だし「マグネットプラス」は上半身パーツが女嫌いで下半身パーツが女好きって一番ヤバい奴だしとにかくこれまで以上に磨かれた女の子描写とコミカルさが際立っていました
パンツ描写にもかなり力が入ってましたね(ウンウン)



後半に登場した冷酷非道な幹部「バルダ」とその部下で全身が武器でコンピュータ制御されている「ガルダン」によってかなりストーリーは引き締まってきます
最後は巨大ウイングマンvsライエルなんて怪獣要素まで満たしちゃってましたね



何より特筆したいのは今見ても色あせない画力とセンスです
本当に40年も前に発表された作品なのか疑わしいくらい古さがない!
作品全体から桂先生のヒーロー愛が溢れ出ていますし、今でも続編や再アニメ化を求める声が出ているのもよくわかります
この時代だからこその奔放さは今じゃ出ないと思いますけどね(笑)
これにて「ウイングマン」読了です!

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